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〈韓国民衆言論 チャムセサン10月11日〉

http://www.newscham.net/news/view.php?board=news&nid=49899

 

 

 

社会主義労働者政党建設準備会合の出帆

 

 

 

〇準備集会107名、“野蛮を越えて、社会主義建設へ、

同志が政治の主体だ”

 

 

 

ユ・ヨンジュ記者/2008年10月11日

 

 

 

●韓国に、初めて社会主義建設を指向する、労働者階級の「階級政党」の建設準備会合が出帆した。

 

 

〇「全世界で、狂乱の資本主義がもたらすあらゆる抑圧と搾取、差別と排除をぶち壊す、反資本/社会主義建設の旗幟を掲げる労働者階級政党の建設」

 

〇「資本主義を否定した歴史の‘失敗’を語る人々が多い。それは正しい指摘ではない。資本主義は不正と破綻の歴史だ。正しく創造的な新しい歴史をつくらなければならない。」 

 

〇「党は、選挙で執権するのではなく、代替権力(二重権力)の萌芽を創出し、労働者・民衆の権力を争取する党運動を拡げよう。」

 

(本文から 訳者注)

 

 

 

労働者階級政党の建設のための準備会合の出帆総会で、準備会合の活動家たちは、名称を‘社会主義労働者政党建設準備会合’に確定し、代表ヤン・ギュヒョン、副代表イ・ギョンス、執行委員長イ・ジョンフェ、などを満場一致で選出した。





▲ヤン・ギュホン代表、イ・ギョンス副代表、イ・ジョンフェ執行委員長


 

“野蛮を越え、社会主義の建設へ、同志が政治の主体だ”

 

今日(10月11日)午後2時、クァンアク区民会館でもった準備会合出帆総会と出帆大会に参加した活動家たちは、〇党の性格と建設の経路、〇準備会合名称、〇準備会合の構成、事業、運営計画、〇準備会合代表、執行委員長選出、〇出帆大会宣言文採択などの案件を処理し、2009年上半期まで推進委を建設して、2010年前後に社会主義労働者政党を建設する事に決定した。

 

一部出帆総会と二部出帆大会には、250余名の活動家が参加したし、準備会合の成員107名中73名が参加した事が確認された。

 

準備委員は、地域別にソウル41、カンウオン(江原)5、プチョン(富川)5、インチョン(仁川)4、キョンギ(京畿)18、チュンナム(忠南)11、テジョン(大田)1、チュンボク(忠北)4、チョンプク(全北)1、クァンジュウ・チョンナム(光州全南)1、テグ・キョンボク(大邱慶北)2、ウルサン(蔚山)2、プサン(釜山)8名に分布されている。部門別に、労働62、文化1、メディア1、法律2、女性1、教授5、医療2、障害2、団体24、その他4など、103名(10月9日現在)だと明らかにした。主催者側は、この日準備委員107名の名簿を公開しなかった。

 

<案件1>

党の性格と建設の経路で、キム・テヨン活動家は、〇社会主義政党、〇労働者政党、〇生態、女性、少数者など21世紀の社会変革の課題、〇社会変革の為の政党、〇民主的な政党、〇党員が日常的に行動する政党だと紹介して、“これを論議の出発として本格的な論議を試みる趣旨”だとのべた。

 

経路に対しては、100人内外の準備会合で出発、2009年上半期、推進委員会の構成を目標として、2010年前後に出帆すると言う計画や、日程を明確にする方式で、党建設の作業の内容を拘束する事はないと明らかにした。

 

<案件2>

名称は、提示された5個の候補の名称中、‘労働者階級政党建設準備会合’と‘社会主義労働者政党建設準備会合’が、競合した。表決の結果、25対41で‘社会主義労働者政党建設準備会合’が採択された。

 

<案件3>

準備会合の組織体系は、‘総会―執行委員会’で確定した。準備会合の成員全体が総会を構成して、総会は3ヶ月に一度開催する事とした。役員としては、代表、副代表、執行委員長を置き、今後、党の像、構成、作業内容を準備する作業、組織作業、政治宣伝作業、闘争作業と共同実践などの活動を展開する事とした。

 

<案件4>

役員選出で代表には、ヤン・キュホン「不安定労働撤廃連帯」代表が、副代表には、イ・ギョンス「労働戦線」代表が、執行委員長にはイ・チョンフェ「労働者の力」中執委員長がそれぞれ選出された。

 

ヤン・キュウホン代表は挨拶の言葉で、“韓国を含め、全世界で現れる貧しさと疎外、抑圧と搾取、差別と排除、生命に対する脅威が改善されるどころか、更に悪くなる”と述べ、“資本の危機を克服する為の支配階級の苦闘は、労働者・民衆に対する攻撃を更に強化する事”だとし、情勢の厳しさを喚起した。

 

ヤン・キュホン代表は、“準備会合は、狂乱の資本主義がもたらす、あらゆる抑圧と搾取、差別と排除をぶち壊す、反資本/社会主義変革の旗幟(きし)を掲げるもの”だとし、“無気力と混乱、組合主義と部門主義を克服して、運動の活力と展望を共に創っていこう。”と提案した。

 

 

(以下,大会場での白基玩教授の挨拶)

 

“香しさが漂う人生(いのち)、変革的で芸術的な人生(いのち)”

 

(ペク・ギワン<白基玩>注①参)


 

『背信を、我々の言葉でトゥンペギ(不正なやり方をする、の意か?―訳注)と言う。資本主義がこの様に、往く様に放って置くと駄目だとして持ち出した歴史があった。その歴史を失敗の歴史だと語る人々が多い。しかし、それは正しい指摘ではない。科学的指摘ではない。

資本主義の間違いと失敗だ。不正な手段と破綻の歴史だった。だから、不正と破綻の歴史を踏みしめ、正しく創造的な新しい歴史をつくってみようと言う約束、覚悟をもって、この場所に来られた皆さん、幾ら私がおじいさんであっても尊敬する。有難う。

 

そこで、皆さん方が今日、この会合に、本当にすばらしく駆けつけて、歴史を新しく発展させようとすれば、三つの用心をしたら有り難い。

 

一つ目に、左派だ右派だと言う言葉に騙されるな。元来歴史の構造自体が、左派だ右派だと分けることが出来ないものだ。そうであれば、何が正しいか悪いか、殺すやつなのか頼れるやつなのかで分けられるのだ。それで、皆さんがここに懸けておいて何かをしようとするのに、私の話を参酌しなさい。皆さんの会合、皆さんの人間的な決断は、正しいものだけ追いかける,正当なものだけ追いかける。だから、嘘を言わない清く美しい会合を作るよい人になるだろう。今日から変わらなければならない。本当だ。そうでなければ、進歩を掲げた異なった進歩政党の会合として、違ったものがない。いのちを懸けて追いかける、これだ。

 

二つ目に、皆さんは正しいものだけ、いのちを懸けるだけではなく、人間的な物を追いかける、これである。だから、皆さんが集まる会合は最も美しい会合とならなければならない。そこで、皆さんが通って行けば、香しい匂いが、ぷんとする花房の様に感じるように作ることこそ、この会合は、一歩これから進出することができるのだ。数多く進歩的な人々が出たが、香気がぷんとする美しい人と、人間的な会合はなかった。皆さんは、清く清潔でありながらも花の様に美しい人間になることを願う。

 

三つ目に、一言だけ言おう。我々が生きるこの世上では、一人の個人として見る時、美しくて清潔な人は多い。宗教人ひとりひとり、宗教でなくとも、美しく清く清潔な人は多い。ところで、無い物が一つある。清らかで美しい人はいるが、輝く人はいない。歴史を新しく創ろうとする人が居ない。変革的であって芸術的な人生(いのち)がない、この言葉だ。この場所に集まった人々は、変革に頑張って出た姿、典型的な人間になって、典型的な会合をつくるのだ。それで、光を失って、往く場所なき地球60億の人口の、進む道を照らす芸術的な人間と会合になることを願う。』

 



▲社会主義労働者政党建設準備会合が、250余名の活動家が参加した中で出帆した。(赤幕には、‘野蛮を越えて、社会主義の建設へ、同志が政治の主体だ’と書かれているー訳注)


 

 

‘下からの代替権力’如何に作るか?

 

オ・セチョル・「社会主義労働者連合」運営委員長は、祝辞を通して“「労働者の力」が、9年前99年8月8日の準備会合だったが、当時は「社会主義」を使おうかどうか心配して隠した。”と、当時の所懐を明らかにし、(この会合が)‘社会主義労働者政党’を公然と採択した事に対し、積極的な意味を付与した。

 

オ・セチョル運営委員長は“社労連も党建設を目標に組織を作ったので、真に共通点を探して差異点が何か確認しながら、闘う労働者階級の同志とともに、党を作っていく事を願う。”と語った

 

イ・ジョンヘン金属労組・起亜自動車部・活動家は、“初動の会合から多くの話をしてきた。(現状は)社会主義と言う四つの文字が負担になる。しかし、我々は赤(共産主義者)だと、自信あるように話さなければならない。”と述べ、“社会主義労働者政党は、労働者が主体で立つ党であり、この党を建設できなければ、労働者の未来はないのであり、組合主義も克服できない”と発言した。

 

チョ・ドンヒ・ウルサン(蔚山)地域活動家は、“下からの代替権力の形成(二重権力=ソビエト代議制か?―訳注)と言う言葉が好きだ。それを如何に可能とするのか(苦悶して)15年運動をしてきた。”と語った。続いて、“下からの代替権力 如何に形成するのか。ところが一度も、私がそう言う萌芽を生み出した事がなく、狂気の沙汰”だとし、過ぎし社会主義の政治活動が疲れて難しかった事を告白した。

 

チョ・ドンヒ活動家は、「全解闘」(1991年から始まった‘全国解雇労働者復職闘争’をさす。-訳者注)の活動と現場組織運動の過去の活動を顧みる中で、“党が権力を志向する形態、党が直接、選挙で執権することではなく、党員達がその運動を通して代替権力の萌芽を創出し、労働者・民衆の権力を争取する党運動を拡げよう”と訴えた。

 

チェ・ユンジョン金属活動家は、“8年前、子供を生んだ。子供を持てば心配になる。若い時期何処にでも座って頑張った活動のせいだ。臨月であれば、横になって寝てみるのが念願であり、そんなに頑張って苦痛で調子が悪かったことを、越えてきた。”とし、子供を生んだ経験をもって、準備会合の出帆に意味を付与し、このあと活動家の責務を強調した。

(訳 柴野貞夫 2,008年10月13日)

 

 

△当研究会は、 以上の著作物に関し、韓国「情報共有ライセンス(著作物利用許諾制度)2、営利禁止」に従う。
http://freeuse.or.kr/license/2.0/yg/index.htm

 

 

注① 

 「白基玩」(1932年1月4日~)在野民衆運動家で、政治家、小説家。正規教育は受けなかったが、独学で勉強した。軍政時代より民主化運動の先頭に立ってきた。「独占財閥解体、民衆経済実現」を掲げ1992年の大統領選挙に立候補したこともある。

 

 

<参考サイト>

 


その1 2008年2月18日更新  “階級政党の建設が至急”対、“現場の実践が先” (韓国・民衆言論チャムセサン 2008年2月14日付け) 下部に解説あり


08年9月15日更新
☆ [人権OTL] 社会主義者を捕まえろ、逆行する歴史 (韓国・ハンギョレ21 2008年9月1日付け)