ホームページ タイトル


(韓国 キョンヒャン<京郷>Com ニュース 2009年1月10日)

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=200901100325035&code=970209

 

 

 

イスラエル人達、望遠鏡・弁当まで準備し、‘戦争見物’!

 

 

 

 

○イスラエル人、 爆撃で破壊され殺戮されるガザ地区を見下ろす丘陵地帯で、‘戦争見物’

 

○破壊されるガザ地区を背景に記念写真を撮るイスラエルの若者達

 

○ガザへの爆撃毎に「ぶらぼー!」と歓声をあげて喜び、「幸せ!」と言うイスラエル人達。

(記事本文からー訳者)

              

 

(イム・ヨンス記者)

 

 

 

ガザ地区が爆撃を受ける光景を見物する為に、イスラエルの各地で、ガザ地区に隣接するイスラエルの国境の丘陵地帯に人々が集まって来ている。

 

 

攻撃状況の消息を聞く携帯用ラジオ、望遠鏡、簡易椅子、弁当などを準備して来るなど、まるで、‘戦争と言う公演’を観覧するような姿だ。

 

 

ウォールスツリートジャーナル(WSJ)は8日、戦闘被害を直接受けているガザ地区と違い、比較的安全な場所に座り爆撃を見届けているイスラエル国境の状況に対して報道した。

 

 

イスラエル人 モッティ・タニノは、毎日朝、北部ガザ地区を一目に見下ろす事ができる丘陵に上がって、場所をとる。

 

 

イスラエル軍歩兵として攻撃に参加している息子を応援しているためだ。息子と連絡することが出来る方法が無い為に、戦闘場面を見ることで慰めている。一週間近く戦闘を見届けながら、今は準専門家になったと自負する。ガザ地区のがらんとした農地に爆弾が落とされ煙が立ち上れば、“だめだ、温室を攻撃しなければ”と入れ知恵もする。

 

 

イスラエルから、ガザ地区近隣の国境まで、‘長距離旅行’を来た10代の青少年4名は、チーズサンドウイッチとダイエット・コーラを食べながら、攻撃状況によって歓声の声を上げていた。近くにいたイスラエル警察官の一行は、攻撃を受けるガザ地区を背景に、互いに記念写真を写した。一行のなかの一人は、“戦争の一部でも感じて見たい”と語った。

 

 

ガザ地区に近い国境地帯のスデロッに住んで、ハマスのロケット攻撃を頻繁に受けたと言うジョスルリン・チュナティーは、ガザ地区に対する爆撃が相次いで続けられるや、“ブラボーブラボー”と叫んだ。かれは、“我々が生きてゆく為に他人の命を奪わなければならないと言うことが異常ではあるが、ロケット攻撃をしたハマスに敵対感を持つ以外ない。”とし、“悪いけど(ガザ地区が爆撃されて)幸せだ”と言った。

 

イスラエル人たちのこの様な雰囲気と異なり、ガザ地区にはイスラエルの攻撃で、人道主義の危機が深化されている状況に対する憤怒と沈鬱な諦めの雰囲気が満ちていると、WSJは伝えた。

 

 

 

(訳 柴野貞夫)

 

 

 

<解説>

 

 

 

パレスチナ・ガザ地区では、1月12日現在、イスラエルの無差別による空爆と地上軍の攻撃で、パレスチナ人の子供275名を含む887名が殺され、3700名が負傷したと、ハマス・ガザ政権が発表している。9日付のイスラエル紙・マーリブは、イスラエルのガザ軍事作戦に対する国内世論調査によれば、国民の91・4%が賛成し、3・8%が反対しているに過ぎないと言う。

 

 

このキョンヒャンニュースが伝えるイスラエル人の「戦争見物」は、当サイトが過日伝えた、テルアビブのコメディーショウ放送で、ガザ民衆への自国政府の殺戮を、ゲームのように茶化して見せた事と同様の、非人間的所業と言わねばならない。

これ等は、 (帝国主義と結びついた)民族国家の建設と言う、歴史的正当性を著しく欠いたイスラエルの排外的国家主義に統合された、イスラエル民衆の思想的頽廃が生み出した人間腐敗の表象である。

 

 

またそれは、アラブ民族への人種的差別と、パレスチナ人を追い出したことから生み出された彼らの苦痛に対する一欠けらの思いやりもなく、パレスチナの民衆の声を傲慢不遜な暴力で抑圧してきた結果である。

 

 

新聞「赤旗」は、1月11日付で、カイロ発<松本眞志特派員>の報道を次のように伝えている。

 

 

「国連人道問題調整事務所<OCHA>は、9日、イスラエル軍がパレスチナのガザ地区での地上戦開始直後の5日、住民・子供・乳児ら30人を故意に殺害した事を明らかにした。

OCHAの報告によると、イスラエル軍は、ガザ市内ザイトウン地区で、住民110人を一棟の建物内に誘導して、建物内に止まるよう指示しました。そのうえで24時間後に戦車による砲撃を加えました。・・赤十字国際委員会やパレスチナ赤新月社のスタッフが救援に向う事をイスラエル軍が妨害した」と報じた。

 

 

ユダヤ人を裸にし、シャワーのある浴室だとしてガス室に集めた、ドイツ・ナチスト国家の、集団殺人を彷彿とさせる。国連人権理事会は9日、ジュネーブでイスラエルのハマス掃討作戦が続くパレスチナ自治区ガザでの、人権状況に関する特別会議を開き、国際人道法に違反する戦争犯罪の調査に乗り出すと言明した。

(柴野貞夫時事問題研究会)