(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞・論説 2009年5月29日付)
http://www.kcna.co.jp/today-rodong/rodong.htm(6面)
葬送曲を歌わせる、無謀な<敵基地攻撃論>
最近、日本反動達のなかで、《敵基地攻撃》論が公然と提唱されている。
報道された様に、前日本首相・安倍は、《敵基地攻撃能力保有に関する論議を広げなければならない。》と主張した。日本自民党所属・参議院議員山本は、《敵基地に対する日本の攻撃能力は、自衛権の範囲であれば憲法に違反しない。》と、あれこれ出鱈目を言っている。現日本首相・麻生は数日前、《敵基地攻撃》論と関連して《法的に可能》だと言う認識を表示した。日本反動達が騒ぎ立てる《敵基地攻撃》と言うのは、我が国を念頭に置いたものだ。日本右翼反動達は、我々の《ミサイル発射基地》空襲に参加させる戦闘機と使用する爆弾の種類と個数、空襲と帰還方法などに対して論議していると言う。
これによって日本反動達は、我が人民の百年の宿敵としての醜悪な姿を、もう一度自ら満天下に暴露して見せた。彼らが1993年3月から、我々の《ミサイル発射基地》を攻撃するための研究を、極秘密裏に進めて来ていると言う事は既に知られた事実である。そこで彼らが、今回には公開的に、我々の《ミサイル発射基地》の空襲を提唱しているのだ。
今日、日本軍国主義者達は、我が人民にとって、とても危険な侵略勢力として、敵となっている。彼等はきっと、我が国を侵略しようと残酷さを発揮しようとしている。彼等は去る時期、朝鮮を侵略し強占した事を根拠に、(全アジアを飲み込もうとした)日本サムライの様にして見ようとしている。
日本《自衛隊》のあらゆる軍事的動きが、ここに服従されている。《日米防衛協力指針》関連法等の採択を通して、日本は戦時動員体系樹立を完成したし、《自衛隊》武力を我が国と近い日本西部地域に配置し、軍事練習も朝鮮再侵略をする為のものとして一貫させている。
日本社会に、反共和国敵対視感情を鼓吹する為の策動が発狂的に強行されている。
我々の今回の平和的衛星発射時、誤報を全国に飛ばし、住民達が魚取りに出る気に為らない様にした事、学校の広場で遊んでいた学生達を、周辺待避壕に緊急待避させ、一大修羅場に繰り広げる事とした事も、日本社会に反共和国敵対意識を鼓吹するための策動の一環だ。
事実上日本は、我が国を侵略し海外膨張の道に出て行く事が出来るあらゆる準備を整えておいた。これは、日本反動達が二つの種類で海外侵略を断行しようとしている事を示唆してくれている。
その一つは、日本が独自的に海外侵略戦争をしようとすることだ。
それだけ日本反動達が、極度の海外膨張熱に気が浮き上がって構想が大きくなった。
他の一つは、米国の反動的対アジア戦略に便乗し、海外侵略の道に立とうとしているのだ。
日本反動達は、そのどんな方法によってでも、海外侵略戦争の火を付けようとしている。彼等は、我々の《ミサイル発射基地》に対する空襲をその火種にしようとしている。我々の今回の衛星発射時、日本《自衛隊》が、我が国に対する再侵戦争挑発準備を最終的に検討完成した事は、それを鮮明に実証してくれる。今回、日本《自衛隊》は、我々の人工衛星に対する《迎撃作戦》を口実として、《イージス》艦船等を朝鮮東海上に展開するなど、我が共和国に反対する再侵実働訓練を狂乱的に繰り広げた。
《自衛隊》武力は、我が国に対する再侵戦争挑発の決心の採択、命令下達、全国民の動員、装備配備から偵察、目標捕捉、模擬攻撃などに至るまでの全過程を、包括的な範囲から綜合的に実戦稼動させた。
日本反動達は、我々の人工衛星発射で朝鮮半島情勢が緊張するようにして、それを彼等の再侵野望実現の実践機会にしようとしている。
馬鹿げた事は、日本反動達が、我が人民の対日怨恨と憤怒がどれだけのものであるか、我々の決心と意思がどんなものか、我々がどれだけ強力な国防力を持っているかに対して知る事もなく、無謀に、その何か《ミサイル発射基地》空襲について云々しているのだ。
過去、日帝が我が人民に掛けた罪悪は、その類例を探す事が出来無いくらい、大きく厳しいものだ。それに対して、認め賠償する事は日本の法的道徳的義務だ。しかし、日本反動たちはそれを認める事さえしていないのであり、日帝によって負った癒えない傷を抱いて暮す我が人民の心を覗き見ようとしていない。我が人民の心の中には、日本に対する怨念と憎悪が強力に燃え上がっている。
日帝の過去罪行と、かって朝鮮戦争に加担して日本反動達が強行した犯罪行為、そして戦後執拗に実施してきた反共和国敵対視策動に対する代価を必ず受け取るのは、我が人民の確固不動の決心であり意思である。
我々の革命的武装力は、敵対勢力のそのどんな挑発も、断固として撃破粉砕する事が出来る威力ある手段と力を持っている。
これを知らずに、我々をどうかしようと、むやみにまごまごする日本反動達が、馬鹿げて哀れにだけ思われる。
我が軍隊と人民は、百年の宿敵である日本に対する積もり積もった怨恨を抱いている。理想を失くした愚かな日本反動たちは、自らを分らず慌てている。
日本は島国だ。日本領土は、大きく四つの離れた島でなっている。その長さは凡そ数千㎞に達する。日本の領土は狭小で‘縦深’(訳注―軍事用語。列を成して並ぶ軍事隊形で、敵陣の中心の深さを指す。「縦深戦闘」は主として北韓語)が深くない。日本が再侵戦争を挑発すれば、縦深が深くない日本の全領土が報復打撃圏から脱け出る事は出来ない事と為る。
日本は、都市の人口密度が密集し、工業が都市に集中されている。日本の主要都市である東京、大阪、横浜、名古屋、京都には日本人口の3分の1以上が暮らしているだけでなく、工業の基幹部分が集中されている。
今日の戦争は、過去の戦争とは違う。現代戦では最先端科学技術が投入された打撃力が強く、打撃距離が長い戦争手段等が多く利用される。現代戦は立体戦であり、前線と後方の区別はない。
日本の再侵に対応した強力な反撃が加えられたら、日本の土地は一大修羅場となる。
日本の或る軍事専門家は、《日本は再び戦争をするのか?》と言う書籍で、日本のいろんな事情を《仔細に調べてみれば、戦争のようなものは出来ないのであり、万一戦争を引き起こせば、惨憺たる状況を迎えない訳には行かないと言うことを、理解する事となる。》と著した。日本の以前の防衛庁長官、玉沢徳一郎は、《イラクと異なり、北朝鮮を攻撃すればむしろ反撃を受け、多くの死亡者が出てくるだろう。》と言った事がある。
時代は変わったのであり、歴史は遠く進んだ。今は21世紀だ。日本反動達が今日の現実を真っ直ぐに見ず、無謀な再侵略戦争を引き起こせば、それは彼等の終末を招くものとして、結末が出るだろう。
我が軍隊と人民は、日本軍国主義勢力の再侵略策動を鋭く注視しているのであり、万一、彼らが必死で再侵略戦争を引き起こせば、千百倍の報復の烈火の怒りを打つ万端の軍事的態勢を整えている。我々の打撃力は、極めて強力であり限界を知らない。我々は、地上であれば地上、海上であれば海上、空中であれば空中で、日本軍国主義侵略者達を無慈悲に、報復打撃でことごとく掃蕩するだろう。日本反動たちは、《敵基地攻撃》論が葬送曲を歌わせるだけであると言う事を忘れてはならない。
我が人民は、日本軍国主義侵略勢力とは、高い階級的覚悟と敵愾心を持って、最後まで非妥協的に闘争し、血の決算をしなければならない。
[訳 柴野貞夫 2009年6月2日]
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