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(韓国民衆言論 ハンギョレ紙 2009年6月9日付)
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/359307.htm

 

 

(東京/文・写真 キム・ドヒョン特派員)

 

 

 

“拉致家族率いる右派に、懐疑”

 

 

 

―蓮池透、前‘家族会’事務局長―

 



‘北への強硬制裁’の立場から、‘対話解決’に向かえ。“拉致されて帰ってきた弟に、多くのことを学んで・・”

 

 

△  蓮池透(54)家族会前事務局長

 

 

北韓の日本人拉致問題は、日本社会の‘熱い争点’だ。その中心に、対北韓の(日本)世論の奇怪な現象の核心をなす団体である、‘北韓による拉致被害者家族連絡会’(家族会)と、‘北韓に拉致された日本人を救出するための全国協議会’(救援会)がある。

 

 

蓮池透(54・写真)は、1997年から2005年まで、家族会事務局長として、対北強硬制裁の主張の先頭に立った人物だ。

彼が先月、<拉致―左右の垣根を通り越した闘争へ>と言う著作を出し、対話を通した拉致問題解決を提案し‘転向’宣言した。1979年北韓に拉致され、2002年10月、日本に帰国した蓮池薫(52・新潟産業大専任講師・韓国語翻訳家)の兄である彼の転向は、日本社会に波紋を引き起こしている。

 

 

去る2日、<ハンギョレ>のインタビュウで、彼は“北韓の核実験で拉致問題解決が更に遠くになったが、対話を通して問題を解決しなければならないと言う所信には、変わりは無い。”と語った。彼は、著書で“拉致問題の集会ごとに、日章旗を振ってサングラスを掛けた怖いお兄さん”達が先頭に立ち、家族会は、(その)後を追うのを見て変だと思った。”とし、家族会を支援する団体である救援会の、右翼イデオロギー的運動路線に懐疑を抱くようになったと語った。

 

 

救援会の幹部には、日本の核武装と対北先制攻撃を主張する人達が少なくないと、彼は指摘した。また、拉致されて帰ってきた弟、薫の話聞いて、北韓と対話しなければならない必要性を悟ったと語った。

 

 

 

●現在、日本の対北世論は、強硬制裁一辺倒であるが?

 

 

“日本社会は、北韓に対して‘日本は正義であって、北韓は悪い’と言う式の、ものすごく感情的な態度を持っている。日本が過去、韓半島でどんな悪い振る舞いをしたのか?に対する認識は無い。日本が近代史教育を、きちんとしなかった為だと見る。”

 

 

 

●家族会事務局長時代、自らも対北強硬主張を拡げなかったか?

 

 

“家族会を支援する団体である‘救援会’の意見が、強く反映された。‘救援会’には、北韓崩壊を主張する右翼人士達が多く参加している。彼等の影響のために、拉致問題が北韓を崩壊させようとするイデオロギーに利用された側面がある。”

 

 

 

●本の中で、拉致問題が解決できない状態は、日本政府の責任も大きいと言ったが。

 

 

核とミサイル、拉致問題の包括的解決方式を盛ったピョンヤン宣言は、拉致被害者の人権を完全に無視したものだ。ピョンヤン宣言をはじめとして(南北日本人)一時帰国問題や、遺骨返還問題、去年8月の拉致再調査、また一部対北制裁解除等いろんな次例の、北韓と協議して置く事も、日本国内の強硬世論に押されてしまった。北韓も、成果にだけ汲々とするあまり、被害者の人権を粗忽にして、結果的に日本の悪化された対北世論に引張られてしまった。当たり前にしたら、拉致問題も解決されて国交も正常化されたのだ。”

 

 

 

●家族会と決別した事は、北韓に拉致され帰って来た弟の影響もあるのか?

 

 

“弟から多くの事を学んだ。日本が昔に犯したことに対し、北韓が酷く憤怒していると言う点も学んだ。弟は‘北韓が、日本は過ぎし日に何十万名の朝鮮人を拉致したのに、日本人10~20名を拉致した事が、どれだけ大きい問題なのか、と言う思いをしているし、日本は昔の事をきちんと謝罪し補償しなければ為らないのに、制裁だけしており、日本と対話する事はできないと考える’とし、‘どんな良くない’国でも、対話しなければ問題解決へ向うことは出来ない’と言う話を聞かせてくれた。

 

 

 

(訳 柴野貞夫 2009年6月9日)

 

 

 

 

参考記事(当サイト)

 

 

07年4月15日更新
☆ 「従軍慰安婦強制動員」の強制否定は、安倍政権の確信犯的行為である!!

 

 

08年9月3日更新
【関東大震災における、朝鮮人大虐殺85周年を迎えて】

 

 

11月19日更新
拉致問題の核心である「横田めぐみ・偽遺骨」は、日本政府による国家的でっち上げである!!

 

 

☆ 158 韓国侵略正当化・戦争賛美―「自由社」版歪曲教科書検定通過 (韓国・ハンギョレ紙 2009年4月9日付け)

 

 

☆ 145 日本の歴史的罪悪を総決算する (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2009年3月1日付け 論説)

 

 

☆ 139 日本は、在日朝鮮人問題の責任から、絶対に免れることは出来ない (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2009年1月24日付け)