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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 2009年6月12日付)

http://www.kcna.co.jp/today-rodong/rodong.htm(5面)

 

 

 

6・15統一時代を抹殺する為の政治テロ


 

 

 

○ノ・ムヒョン前大統嶺の死は、決して「自殺」ではない。南朝鮮・親米保守勢力による計画的故意的な政治テロである。

 

○イ・ミョンパクは、6・15共同宣言支持勢力の力で大統領となり10・4宣言締結の当事者となったノ・ムヒョンを死に追いやることで、歴史的な10・4宣言を紙くずにしようとしている。

 

○イ・ミョンパク一派は、北南共同宣言支持勢力を抹殺する為の<全面戦争>を宣布した。

 

○ノ・ムヒョンの《不法資金事件》とは、彼を不正腐敗嫌疑者に仕立て上げ、政治的に埋葬するための凶悪な計略である。

 

(本文から要約― 訳者注) 



△キム・デジュン(金大中)前大統領が、6月11日夕、ソウル・ヨイド、63ビルディング国際会議場で開かれた、6・15南北共同宣言9周年記念特別講演会で、イ・ミョンパク政府の対北政策の失敗と民主主義の後退を指摘する演説をしている。ハンギョレ、タク・ギヒョン記者 (注・写真は、訳者がハンギョレ紙から転載したものである。)

 

 

報道された様に、この間、南朝鮮では前《大統領》ノ・ムヒョンが呪わしい遺書を残し、自決する衝撃的な事件が起こった。この悲劇的な死亡事件は南朝鮮と世界を驚愕させた。

 

政界と社会界の関心の中にある、前《大統領》が、四末死(四つの終末―カトリック)に自ら進んで命を絶ったと言うことは、言葉にもならない。南朝鮮は無論、世界の政治史にもそんな前例は無い。

 

彼の死は決して自殺ではない。それは、南朝鮮の親米保守勢力による計画的で故意的な政治テロであり、卑劣な政治報復陰謀による歯が震える他殺である。イ・ミョンパク(李明博)逆徒が強行した《ノ・ムヒョン殺し》作戦の内幕がそのことを証明してくれる。

 

南朝鮮の親米保守勢力は、去る2002年、ノ・ムヒョンが6・15支持勢力をはじめとした各階層の支持の下で、《大統領選挙》に立った時から、彼を、彼等の反逆政策実現の障害と考えながら、《ノ・ムヒョン殺し》に必死にしがみついた。この者たちは、《親北左派政府》がまた入り込むこととなるのは駄目だと声高に大騒ぎしながら、彼の当選を阻止させようと、取り揃えた陰謀策動を極めたうえ、これが失敗した後には、やけくそになって《参与政府》対内外政策と対北政策をことごとく(けちをつけて)食ってかかり、彼の足首を掴んで噛み付き(地面に)叩きつけようと、横暴に暴れた。代々引き継いできた(軍政)権力の席を奪われたので、対する敗者らの腹いせが、卑劣で悪辣な反ノ・ムヒョン騒動として継続されるのだ。

 

ノ・ムヒョン死亡事件が、政治報復陰謀による故意的な虐殺妄動だと言うのは、彼の退任以後の事実が、さらに鮮明に見せてくれている。

 

米国の庇護と後ろ盾の下、民心を欺瞞する権謀術数で、とうとう《政権》を奪取した卑劣奸たちは、復讐心でこれを仕掛けながら進歩改革勢力に対する大大的な粛清の刃を抜いた。イ・ミョンパク逆徒は、過ぎし10年間(キム・デジュン、ノ・ムヒョンの在任中の)《乱れた社会の雰囲気を正す必要がある》とか、《親北勢力を粛清し保守陣営に力を与えなければ為らない。》とか言って、大騒ぎしながら連北統一勢力、北南共同宣言支持勢力を抹殺する為の《全面戦争》を宣布して出た。

 

その主たる目標中の一つが、即ち前《大統領》であるノ・ムヒョンだった。リ・ミョンパク逆徒にとって、ノ・ムヒョンの除去は、《忘れてしまった10年》間の全ての物を抹殺し、過去独裁時代を甦らせる為の象徴的な作戦だった。

 

ノ・ムヒョンだけ殺す事ができれば、手段と方法を隠さないと言うイ・ミョンパク逆徒の指示により、陰謀軍らの執拗で粘り強い追跡と調査騒動は、想像を超越するものだった。こんな中に、湧き出てきたノ・ムヒョンの《不法資金事件》と言うものは、彼を、不正腐敗嫌疑者に追い込み、酷く酷い捜査を突き付ける事で、彼に羞恥と侮蔑感を与え、精神的肉体的に苦しめる事と同時に、政治的に完全に埋葬する為の凶悪な計略の産物だった。

 

傀儡検察が、この事件にイ・ミョンパク徒党たちが沢山関係しているのにも拘わらず、世論を無視し、唯一捜査の焦点をノ・ムヒョンと彼の家族達にだけ集中させた事実も、その事を立証して見せてくれている。

 

あらゆる種類の不名誉な嫌疑に、全ての濡れ衣を着せてそれを言論達に公開し、恥さらしを与えるうえ、重罪人のように夜昼に取り調べ、人格的侮辱を加える政治検察の意図的な捜査作戦が、《大統領》まで務めた彼にあって、実に苛酷であって耐えられない殺人的拷問行為であろうと言うことは、言うまでもないことだ。

 

ことに、問題視せざるを得ない事は、南朝鮮での前《大統領》死亡事件が単純に《死んだ権力》に対する《活きている権力》の復讐やノ・ムヒョン個人に対する悪意感によるものでは無いと言うところにある。

 

南朝鮮の親米保守勢力たちは、6・15以後、《我が民族同士(ウリミンジョクキリ)》の旗幟の下、民族自主、嶺北統一気運が急激に高まり、進歩改革勢力が成長するので、極度の不安と危惧を感じた。これを遮る為の歴史の反動達の、断末魔的なもがきが結局今日に及んで、前《大統嶺》の死亡と言う悲劇的結果までもたらした。

 

事態が示してくれるように、ノ・ムヒョン死亡事件は、民族自主、嶺北統一勢力を、踏みにじってしまい、全面抹殺し、歴史的な10・4宣言をくず紙にするための、前代未聞の野蛮的暴挙、極悪な反統一ファッショ殺人劇である。

 

イ・ミョンパク徒党は、10・4宣言の締結当事者に政治的致命傷を負わせ死まで強要するものとして、民族の和解と団結、自主統一に反対する彼等の、反民族的な宣言否定態度と、同族対決の野望をもう一度一つ残らず曝け出した。

 

今、南朝鮮では前《大統嶺》の死亡を契機に、イ・ミョンパク逆賊徒党に対する人民達の憤怒と鬱憤が、活火山のように噴き上がっている。

南朝鮮各界は、もっぱら、ノ・ムヒョンの死亡は《イ・ミョンパク<政権>による政治的他殺》、《事実上の拷問致死》だと断罪しながら、彼に対するイ・ミョンパク逆徒の謝罪と《内閣総辞職》、《国情調査》を強力に要求している。

 

あわてた反逆徒党たちは、《悲しみ》とか、《哀悼》とか言うなど、民心を愚弄する懐柔欺瞞の賭けを繰り広げる一方、《不法集会》とか、《遮断封鎖》とかしながら、反イ・ミョンパク闘争に奮い立った人民達に対する弾圧を強化している。彼等の政治的野望実現のために、先任者を、その様に野獣的に噛み切って、死に至るまで追い込んでからも眉一つ動かさず、むしろ彼に反旗を取る人民達に無慈悲なファッショ暴圧をくわえているが、これは、なんと言う破廉恥奸たちなのか!

 

今回の悲劇を通して、南朝鮮人民たちは、イ・ミョンパク逆徒が権力の席に君臨している限り、初歩的な民主化も人権も保証される事ができず民族の団結と統一も成し遂げる事が出来ないことを、さらにはっきりと悟っている。

 

イ・ミョンパク徒党は、そのどんな、裏表で人を騙す手法でも、今回の悲劇事態の責任から絶対に抜け出す事は出来ず、憤怒した民心が全国民抗争の火の手で燃え広がることを、結局押さえる事はできない。

 

イ・ミョンパク徒党は、彼らが犯した前代未聞の犯罪行為に対し、必ず高い代価を払う事となる。


 

(訳 柴野貞夫 2009年6月18日)