(韓国民衆言論 ハンギョレ紙 社説 2009年8月23日付)
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/372700.html
新しい出発点に立った南北関係、対決から協力へ
△<キム前大統領逝去>北韓から弔花(キム・ジョンイルと記されている。)
北弔問団が、21日午後、国会に準備された故キム・デジュン前大統領のかりもがりに、弔花を立たせて入場している。{この写真は、ヨンハップより、訳者が転載したものである}
○南北間に、懸案が山積するにも拘らず、北弔問団に30分しか会わなかった李明博
○核問題の進展を、南北関係の前提条件とする‘自分で作ったわな’から抜け出せ。
○李明博は、10・4、6・15宣言を、口先でなく実行せよ。
(本文から)
イ・ミョンパク大統領が昨日、青瓦台で北韓‘特使 弔意訪問団’に会い、キム・ジョンイル国防委員長の口頭メッセイジを伝達され、キム委員長に自身のメッセイジを伝達した。政府出帆以後、初めての南北首脳間の間接接触だ。前日、ヒョン・インテク統一部長官とキム・ヤンゴン労働党統一戦線部長間の高位級の出会い同様、初めての事だ。二つの接触では、南北関係の一般論と懸案が包括的に論議されたし、雰囲気は良かったと言う。南北は今、関係の梗塞を終らせる新しい出発点に立った。
北側の積極的な対話の意思は、注目に値する。弔問団長であるキム・キナム労働党秘書は、“あらゆる人々に会うだろうし、虚心坦懐に対話をする。”と意欲を見せたし、キム・ヤンゴン部長は“北南関係が、急いで、改善されなければならないと言う考えだ。”と言った。
北側のこんな宥和的態度を、単純に戦術的な対話攻勢と見る理由は無い。北側が、南北関係の‘管理’を本格化した事は、米国との協議の雰囲気の組成と、体制安全の必要性と言う意図が作用しているが、南北関係がどんなに進行されるかは、結局、われわれの努力に左右された。
政府は、北側弔問団と、どの様に対応するかを巡って、どっちつかずの(曖昧な)姿を見せた。
北側が、当初キム・デジュン前大統領側と接触した事と関連して、政府内で‘私設訪問団’とか言う話が出て、イ大統領とヒョン長官が南北接触を、弔問団と挨拶の為会う形式でしたのが、そんな事例だ。南北間の懸案が山積しているにもかかわらず、イ大統領が30分だけで面談を終えた事も不適切だった。
こんな態度は、“わが政府は、何時でも、どんな水準であれ、南北間のあらゆる問題に対して、対話と協力を始める準備が出来ている。”とした、イ大統領の光復節の慶祝辞とも食い違う。
(こんな態度は)南側の強硬基調の対北政策が、北側の変化を誘導していると言う一部の視角であり、さらには情勢変化を考慮しない短見だ。
重要な事は、今から以後だ。対話をしなければならないと言う事は、両側全て同意しても、方向と内容に対しては、考えが相変わらず多く異なる為だ。予め北側は、ヨン・アンホとクムガンサン観光問題等懸案を、きちんと締めくくらなければならない.異なる目的のために、南北関係を担保とする事が無い様にしなければならないことは無論だ。
自身のいろんな問題と関連した国際社会の憂慮に対して、誠意あるように耳を傾ける事も必要だ。
わが政府は、対北政策を転向的に再調整する必要がある。
まず、核問題進展を南北関係の前提条件とする‘自分で作ったわな’から、抜け出さなければならない。
南北関係と核問題が善循環構造を成し遂げる様にしなければならないが、南北関係進展は、それ自体として大きい価値を持つのだ。あわせて、10・4(2007年10月4日、ノ・ムヒョン大統領とキム・ジョンイル委員長との間で交わされた首脳宣言―訳注)、また6・15(2000年6月15日、キム・デジュン大統領と、キム・ジョンイル委員長との間で締結された共同宣言―訳注)宣言を、口先だけで尊重すると言わずに、履行の意思を明らかにしなければならない。
(これ等の)南北首脳間の以前の合意が守られなかったら、今後、南北合意同様、履行を担保することは出来ない。政府が言う‘一貫されて、確固とした対北原則’同様、既存政策の合理化に終るのは駄目だ。
今の状況が、南北関係進展を保証するものではないが、南北すべてに良い機会が来る事だけは事実だ。適切な政策と積極的な実践だけが、より良い結果を生むものなのだ。
(訳 柴野貞夫 2009年8月26日)
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