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(韓国民衆言論  ハンギョレ紙 社説 2009年8月31日)

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/373965.html

 

 

自民党の時代を終えた、日本の選挙革命


 


○ 日本国民は、新自由主義的改革で、貧富を拡大させた自民党を見限った。

○ 今鳩山が、「東アジア共同体」を語るなら、平和に対する渇望を開く責任は民主党にある。



○ 日本は今日まで、東アジアの平和と安全に、ろくに役割を果さなかった。歴史認識と領土紛争、軍備増強でこの地域の不安を煽り、六者会談では、会談の目的と関係の無い<拉致問題>で、否定的影響を与えてきた。

 

○ 鳩山の北韓との対話の可能性に注目する。

 

(本文からー訳注)

 

日本国民は、昨日執り行われた総選挙で、民主党に圧倒的勝利をもたらす事で、日本の政治史に新しい章を開いた。1955年以後54年間、ただの一度も、第一党の位置を失った事はなかった自民党に、決定的敗北を与え、選挙を通した最初の政権交代を成し遂げたのだ。

 

まさに選挙革命に値する。

 

そうであるが、今回の選挙は厳密に言って、自民党が自滅した結果だ。

 

第二次世界大戦以後、離合集散した保守政党らを、「反共と市場自由主義」と言う共同の旗幟で統合し遂げた自民党は、企業と官僚に頼り日本を世界第二位の経済大国へ引き上げた。しかし、90年代バブルがはじけ、自民党と日本国民の間の亀裂が深化され始めた。日本の誇りだった生涯雇用体制が壊され、貧富格差は拡大されたし、老齢化が急速に進行された反面、若者達の相当数は、非正規職を転々としなければならない不安な状況に置かれた。

 

根本的改革が必要だったが、自民党は支持基盤である企業と官僚の抵抗の前に無力だった。無論、党内既得権層にたいし、郵政改革を断行するなど国民の変化の要求を盛ろうと努力した小泉前総理もいた。

 

しかし、彼の新自由主義的改革は、むしろ貧富格差を拡大させた。

 

引き続いて、世界を強打した金融危機は、日本経済の脆弱性をそのまま暴露した。今年、1四半期国内総生産額は年率で11・7%も減少し、失業率は史上最高水準にのぼった。これに対し自民党は、李明博政権のように、公共事業拡大で対応した。根本的変化を要求する日本国民が、自民党を捨てたことは、あまりにも当然だ。

 

今、平和に対する渇望を開く責任は、民主党にある。

 

鳩山由紀夫民主党代表は、‘友愛’を自身の政治理念として提示する。

 

彼にとって、友愛とは、米国式市場原理主義を統制し、もっと細かい社会安全網を整える社会を作る為の原則であるとともに、東アジア共同体創出の為の理念的土台だ。

 

彼の友愛の理念が、日本を、もっと安全で平等な社会にする基礎と為る事を願う。

 

日本が、東アジア共同体を語ろうとすれば、この地域の平和と安全の守護者の役割をしなければならない。過ぐる歳月、日本はそんな役割をろくに果たす事が出来なかった。

 

(逆に)歴史認識と領土紛争(独島問題―訳注)、そして軍備増強で、この地域の安保不安を刺激し、核問題解決の為の六者会談では、会談と直接関係が無い<拉致問題>を提議し、(その進展に)否定的影響を与えた。

 

北韓核問題の解決なき東アジア共同体も、不可能だ。そんな点で鳩山代表が、北韓との対話の可能性を開いて置く点に注目する。

 

米国と日本の政権交代は、我が(国の)対外政策の全面的転換を要求する。

 

キム・デジュン前大統領の逝去を契機として、動き出した北韓との対話基調を、全面拡大しなければならない。変化した国際与件の中で、我々だけ、疎外される状況も排除され得ない為だ。


 

(訳 柴野貞夫 2009年9月1日)