(ヨンハップ<聯合通信>中東・アフリカ国際ニュース2010・02・17)
イスラエルの政府機関―モサドによる、パレスチナ・ハマス高位幹部に対する暗殺疑惑が増幅
△写真 ドバイ警察は、ドバイに潜入し、パレスチナ・ハマス幹部を暗殺した、イスラエル政府機関・モサドに所属する11名の殺し屋集団=「ヨーロッパ暗殺団」の顔写真を公開した。
(カイロ=ヨンハップニュース)コ・ウンソク特派員
=イスラエル政府機関・モサドが、ドバイ(アラブ首長国連邦=UAE―訳注)で発生したハマス幹部暗殺の背後ではないかと言う疑惑が、ますます大きくなっている。17日、現地言論によれば、ドバイ警察は先月末(1月20日)、ドバイの或る高級ホテルで、ハマス高位幹部マフムード・マブーフを殺害したイスラエル政府機関・モサドに所属する‘ヨーロッパ暗殺団’11名の名簿と顔写真等を、今週初めて公開した。
この暗殺團中、6名は英国、3名はアイルランド、残り2名はドイツとフランスの旅券をそれぞれ所持しドバイに入国したが、マブーフが殺害された直後にドバイを逃れ出た。
ドバイ警察の発表後、英国など該当諸国は、暗殺嫌疑者達の旅券が偽造された物だと明らかにし、実際の持ち主達も続々確認された。
暗殺嫌疑者が使用した旅券の持ち主中の6名は、英国市民権を保有したイスラエル人だったし、他の一名は米国系イスラエル人だと明らかになったのだ。
暗殺者名簿に名前が挙がった英国系イスラエル人、ジョン・ポールコルリーは、“朝起きてみたら、私がスパイ映画の中に出演したようだった。”とし、“私は2年の間、ドバイに行った事がないだけでなく、イスラエルを出た事もない。”と、英国日刊紙・デイリーメールに語った。
モサドが、ヨーロッパの国籍を持ったイスラエル人の名前を盗用した旅券で要員達をドバイに送り、マブーフを暗殺したのではないかと言う疑惑が増幅するや、イスラエル日刊紙・ハレーツの或るコラムニストは、この日新聞に、メイールダガン・モサド局長の辞任を要求する文を掲載した。
しかしアビクドル・リーベルマン、イスラエル外務長官は、この日、暗殺團が二重国籍者の名前を盗用したと言う事が、直ちにモサドの暗殺嫌疑を立証するものではないとし、モサドの関わり説を否認した。
シリアのダマスカスで亡命活動中であったハマス幹部・マブーフは、イランの武器類をパレスチナガザ地区に持ち込む任務を受け持ってきたが、先月20日、ドバイの或る高級ホテルの客室で疑わしい変死体で発見された。
ドバイ警察は、さる15日記者会見で、空港とホテルなどの閉鎖回路TV(監視カメラー訳注)の画面を分析した結果、ヨーロッパ旅券を所持した暗殺團が、先月20日旅行客を装い、マブーフの客室に潜入し彼を殺害したことが発覚したと明らかにした。
(訳 柴野貞夫 2010・2・20)
<訳者解題>
○他の報道によれば、1月18日ドバイの検察当局が11名の犯人グループを特定したことによって、国際刑事警察機構(ICPO)も同日、この11名を国際手配した。ドバイ警察幹部は、同じ日に放映された地元テレビで、モサドの関与が証明され次第、ICPOはメイールダガン・モサド長官の國際手配書を発行すべきと述べた。偽造旅券を使用されたイギリス政府も、駐英イスラエル大使を呼び説明を求め、ブラウン首相は、重大組織犯罪局に調査を指示した。
(参考記事)
☆ 140 (パレスチナ)監獄国家を、越えなければならない (韓国・チャムセサン紙 2009年2月3日付け)
☆ 131 イスラエルの五つの嘘 (韓国・チャムセサン紙 2009年1月6日付け)
☆ 136 “イスラエルは今、‘人種清掃’の最中だ” (韓国・チャムセサン紙 2009年1月14日付け)
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