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(朝鮮労働党機関紙 労働新聞 20101013日付)
http://www.uriminzokkiri.com/2010/main-gisa.php?Rel_key=30115&keyname=Rel_key&tblname=tblrodong


          連邦制方式の統一は、わが民族の最善の選択


                                                          オム・イルグ


615統一時代と共に、我が民族の祖国統一の熱望は、日ごと更に高くなって行っている。民族分裂の悲劇が60余年間も持続されている事は、民族自主性の見地から見ても、自主化の時代的流れとしても、到底許されない事態だ。民族分裂にけりをつけ、祖国統一を実現することは、もはや引き延ばす事が出来ない我が民族の死活的な課題として進み出る。現実は、わが民族に615共同宣言と104宣言の旗幟(きし)高い祖国統一大行進に拍車を加えるものとして、北南関係を改善し、国の平和と自主統一の新しい転換的局面を開いて行く事を要求している。
我が同胞には、国の統一問題を、そのどんな外勢の干渉もなく、自主的であって平和的な方法で、民族の団結された力に依拠して解決していく、最も現実的であって合理的であり、公明正大な祖国統一方案がある。偉大な領袖キム・イルソン(金日成)同志が、主体691980)年10月に開かれた歴史的な朝鮮労働党第6次大会で提示された、一つの民族、一つの国家、二つの制度、二つの政府に基づく、高麗民主連邦共和国創立方案は、統一国家の全貌とその実現方途を明らかにした民族自主統一の設計図であり、大憲章だ。
偉大な指導者キム・イルソン同志は、次のような指摘をされた。 高麗民主連邦共和国創立方案には、国の統一を、北と南の思想と制度を互いに認める土台の上に、もっとも公正で順調に実現することが出来る基本方途が提示されている。
高麗民主連邦共和国創立方案は、北と南に存在する思想と制度をそのままに置いて、民族統一政府を立て、その下で、北と南がそれぞれ地域自治を実施する統一国家を樹立するものだ。連邦制統一方案は、祖国の自主的平和統一実現の唯一無二な方案だ。
連邦国家を創立することは、祖国統一問題の本質と性格、分裂された我が国の具体的条件に合う、理想的な統一方途だ。
朝鮮の統一問題は、本質に在って、外勢の支配と干渉を終息させ、朝鮮民族の自主権を完全に実現し、北と南の間の不信と対立を取り除き、民族的団結を達成する問題だ。
我が国の北と南には、互いに異なる思想と制度が存在するのであり、誰もそれを譲歩しようとしない。この様な条件で北と南の思想と制度をそのまま置いて、その上に、一つの連邦国家を建てる方法で祖国統一を実現する他に別の道はない。一つの民族、一つの国家、二つの制度、二つの政府に基づく連邦制方式で統一することこそ、我が国の現実情に合う祖国統一の基本方途だ。国の分裂にけりをつけ、北と南が同じ民族として互いに和解して団結し、祖国統一を平和的に最も速やかに実現する事が出来る道は、ひとえにこの方途を具現する事にある。
連邦制統一方案は、民族共同の統一綱領である、自主、平和統一、民族大団結の、祖国統一3大原則を具現している最も正当な統一方案だ。連邦制方式の統一は、祖国統一を自主的に実現することが出来る近道だ。
我が民族は祖国統一の主人だ。祖国統一を切実に要求するのもわが民族であり、祖国統一の実際的担当者も我が民族だ。祖国統一の偉業遂行で、我が民族に代わる勢力は何処にもない。民族内部の問題である祖国統一問題を、そのどんな外勢の干渉もなく、我が民族自体の力と努力で成し遂げることは、民族発展の合法則的要求だ。北と南が互いの思想と制度の差異を超越し、一つの民族、一つの国家、二つの制度、二つの政府に基づいた連邦国家を創立すれば、それが即ち、我が同胞が願う自主統一だ。連邦制統一方案通りにすれば、祖国統一問題にそのどんな外勢も、干渉する口実がない事となり、従って祖国統一問題が我が民族の意思と利益に合って、自主的に解決することが出来る事となる。北と南が和解して団結し、自主的に統一を成し遂げる事が出来ることとなる連邦制方式が、北と南の我が民族は無論、広範な国際社会界の支持と賛同を受けているのは当然だ。
連邦制方式の統一は、北と南の間の軍事的衝突や、戦争を防止する。北と南が、戦争の惨禍を経験せずに統一を成し遂げようとすれば、徹底して連邦制方式に依拠しなければならない。祖国統一問題について、北と南は同じ民族として、互いに争わなければならない理由がない。北と南が不信して対決し争うことで漁夫の利を得るのは、侵略的な外勢だけだ。
戦争ではなく、対話と協力の方法として、国の統一を成し遂げることが出来る事となる最善の方途が、他でもない連邦制方式の統一だ。この方案には、北と南の当局と各界各層、各党、各派の利害関係が公正に考慮されているのであり、どの側、どの階級、どの党派も、自己の利益を侵害されない事となっている。従って、北と南が互いの利害関係問題と関連して、対決したり、争う条件がないのであり、ここから北と南の対決と軍事的衝突が、根源的に防止される事となる。祖国統一を心から願う人であれば、北と南が互いに争わないで、平和的に祖国統一を実現することが出来る連邦制方式の統一を嫌がる理由がない。
連邦制統一方式に対する態度は、統一と分裂、平和と戦争の立場をより分ける試金石だ。連邦制統一方案を否定しながら統一を云々するのは、荒唐無稽な空論であり、民族の統一の念願に対する愚弄だ。
歴代南朝鮮統治輩らが持ち出した制度統一論は、一方の制度を他方に延長する方法で統一しようと言うもので、本質上、分裂永久化論であり、対決戦争論だ。北と南に、互いに異なる二つの制度、二つの政府が厳然と存在しており、どの一方も自身の事を譲歩しようとしない条件で、一つの制度による統一は、その実現方途がどうであっても相手方を飲み込む事を前提としている。そんなものであるから、それはどちらの側でも接受され得ないものだ。そんなものを強要しようとすれば、必ず不信と対決を激化させ、ひいては、取り返す事が出来ない民族的災難までもたらす事となるだろう。
南朝鮮当局が追求する、所謂(いわゆる)自由民主主義体制下の統一は、反民族的な制度統一論の産物として、どの時になっても実現され得ない荒唐無稽な妄想だ。南朝鮮当局がすこし前、持ち出した平和共同体経済共同体民族共同体の、その3段階統一論とか言うものも、民族と現実の要求に全面的に反する似非(えせ)統一方案に過ぎない。
朝鮮半島の平和を維持鞏固化し、戦争がなく平和的に祖国統一を成し遂げる上で、連邦制方式の統一以上に現実的なものはない。連邦制方式の統一は、民族大団結を積極的に図ることにも、その現実性がある。
我が国の統一問題は、誰が誰を飲み込む(支配する)とか、誰に飲み込まれると言う問題ではない。一方が他方を圧倒し、優勢を占める問題でもなく、北と南がすべて同じ一つの血筋を分けた同胞として、民族的団結を実現する問題だ。民族大団結は、祖国統一の前提であり、根本担保であり、民族の和合と団結を離れ、我が国の統一問題の解決に対し語ることは出来ない。
外勢に籠絡され、推し量る事が出来ない民族的災難と苦痛を経験して来た北と南の我が同胞が、互いに和解して団結し、統一のために力を合わせて行くのは、当然であり必要なことだ。北と南の我が同胞が、祖国統一を民族の至上の課題として押し立て、互いに力をあわせ頑強な闘争を繰り広げていけば、内外分裂主義勢力らの妨害策動をいくらでも打ち砕き、祖国を自主的に、平和的に統一する事ができる。
北と南が一つの連邦国家を作り上げることは、必ず、別れた民族の堅固な団結を成し遂げる過程だ。一つの連邦国家の中では、北と南の我が同胞は、思想と理念、制度の差異を跳び越え、堅く団結することとなるのであり、これは民族の自主的発展と繁栄の強力な推進力となるのだ。

連邦制方案は、統一祖国の眩いばかりの未来を明白にする愛国愛族の統一綱領として、内外のすべての同胞の心を限りなく固く捉えている。
615共同宣言と104宣言を固守履行し、自主統一を遂げようとする事は、我が民族の信念であり意思だ。615共同宣言と104宣言の要求通り、我が民族同士の旗幟に沿い、北と南が和解し協力して行けば十分に近い将来に、祖国統一の世紀的宿望を必ず成し遂げることが出来ると言うことが、即ち我が民族が胸中深く刻み付けた信念であり楽観だ。
連邦制方式の統一を指向することは、615統一時代の遮ることが出来ない流れとなっている。北と南は、歴史的な615共同宣言を通して、北の低い段階の連邦制案と南側の連合制案の共通点を認めて、今後、この方向で統一を指向させていく事で合意した。これは、我が民族が連邦制方式の統一を実現していく道で成し遂げた大きな前進だ。
連邦制方式で、祖国の自主的平和統一を実現することは民族史の必然だ。この大勢の流れは、誰も押しとどめる事が出来ないのであり、引き返す事も出来ない。連邦制方式の統一に、我が民族の生きる道があり、朝鮮半島の平和と民族共同の繁栄の確固たる担保がある。
北と南、海外の全体の朝鮮同胞達は、615共同宣言と104宣言の旗幟高い連邦制方式の統一を、実現するための愛国愛族の神聖な闘争に、一人の人間として力強く進まなければならないのだ。世界はやがて、連邦国家を創立する方法で、祖国統一に対する世界的宿望を実現した、朝鮮民族の賢明で誇らしい姿を見る事となるだろう。
                                            (訳 柴野貞夫 20101024日)


<参考サイト>]

○615共同宣言全文

http://www.korea-htr.com/chuo/japanese/siryou/02/615,405.htm

○104宣言全文

http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/071004-143704.html

☆ 89 労働新聞《計画的に推進された米帝の朝鮮戦争準備策動》 (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2008年6月24日付)

☆ 169 6・15統一時代を抹殺する為の政治テロ (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2009年6月12日付)

☆ 170 南北緊張緩和の前提は、‘6・15宣言、10・4宣言の履行’ (韓国・オーマイニュース 2009年6月15日付)