(韓国・ハンギョレ 国際政治ニュース 2008年1月18日付)
http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/264017.html
核問題は人権や経済支援と連携しなければ
ジェイ・レプコウイッツ米北韓人権特使は17日、北韓との協議で、北核と同じ安保問題を人権、経済支援問題と連携させることを主張し、新しい対北政策を考慮しなければならないと、主張した。レプコウイッツ特使は、また韓国と中国が協議維持を選り好み、北韓が核プログラムを放棄するまで、十分な圧力を加えていないと批判した。
レプコウイッツ特使はこの日、米国企業研究所(AEI)主催の特講でブッシュ大統領は、来年1月任期満了前に北核問題を解決すると言及しているが、“北韓は、一年後ブッシュ行政府が終るときまで現在の核地位を維持しようとするもの”とし、北韓が核を放棄しないだろうと語った。
彼は、六者会談で中国と韓国が、北韓が核武器を放棄するまで圧力を加えるものだと仮定して来たが、違ったものになっているとし、中国と韓国は、北韓が核武器を持つとしても自分たちに向かって使用するものではないとして、北韓の急速な分解を願わない為に、北韓に意味ある圧力を加えていないと指摘した。
彼は、特に北韓の権力エリートや軍幹部らが、対北支援品を、実際に支援が必要な人民からこっそりと移している事にも拘わらず、韓国政府は、北韓に、米、肥料などを支援しており、ケソン工業団地事業などを通して相当な現金を北韓政府に支援したことを信じられているとし、韓国の新しい政府は、北韓当局と断固として協議して北韓人権蹂躙に対して、直説的に言うことを願うとし、対北政策の変化を促した。
彼はまた、六者会談で北韓人権問題が論じられていない点を指摘、こんな接近が妥当であるか疑問としながら、“人権改善は、本質的に価値ある目的であるだけでなく、平和と安保のような異なる目的の為の手段になることが出来ると言うことを、歴史から学ばねば為らない。”と語った。
続いて彼は、“北韓とのあらゆる協議は、人権と経済支援、安保問題を皆確固として、連携しなければならない”としながら“北韓体制の解放を目的にする‘建設的な包容政策’と言う新しい対北接近法を検討しなければならない”と主張した。
彼は、“北韓と人権問題に対する素直な対話を宣言することが対北包容政策の一部分となり、関係首脳会議の条件とならなければ為らない”とし、北韓体制を認定するが、人権問題と関係改善を連携させた‘ヘルシンキプロセス’のような方式の対北政策を提案した。また彼は、北韓・米国間の、進行中の関係正常化実務グループ会議が、北韓の人権問題を協議する出発点となることが出来るのだと語った。
これとともに彼は、対北経済支援は可視的であって、検証出来る進展がある時だけ、提供されねば為らないと前提、国際支援機構らが対北支援品の分配過程に完全に接近して、その検証を許容する場合、莫大な人道的支援を出来ることを提案すれば、北韓がこれを受容することと為るものとし、どんな条件なしに北韓に小切手を使わせることを中断しなければならないと、韓国と中国に促した。
続いて、ニコルロス・エポシュタテュAEI研究員、司会を進行したレリー・ニクシー米議会調査局研究員は、北韓が2000年以後イランとシリア、ヒズボラなどに対する軍事的支援活動を強化したとし、これを度外視したまま、米国政府が北韓をテロ支援国のリストから除外する場合、深刻な疑問が提起されるのだと、指摘した。
ゴードン・フレイク、メスピルテュ財団所長は、北韓がヨンピョン核施設の不能化を進行しているが、北韓が核実験した点を勘案すれば、1994年のジュネーブ合意当時より、状況がよくなったと見るのは難しく、クリストフア−・ヒル国務部東アジア太平洋次官補とキム・ケガン北韓外務省副相が、昨年、個人的に協議をしたことによって、六者会談の基本的原則が毀損されたと批判した。
この日、討論会で聴衆として参加したウオルホウイッツ前世界銀行総裁は、レプコウイッツ特使に、過去、ベトナムやカンボジア難民を受けいれた様に、果敢に脱北者受容政策を検討することを注文して目を引いた。
(訳 柴野貞夫)
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