(朝鮮民主主義人民共和国 労働党機関紙 労働新聞 2008年7月23日付)
http://www.kcna.co.jp/today-rodong/rodong.htm
本当に大量殺戮兵器を広めるものは誰なのか
国際舞台で大量殺戮武器開発、また拡散について、何だかんだと話を多くする国は米国である。自分の気に食わない国々に限っては、根拠の無い濡れ衣を無理やり着せながら、大騒ぎする。そうであれば、米国自身はどうなのか?これに対して、長い説明は必要ない。いくつかの資料もあれば十分だ。
何日か前、米国放送は、不発率が高い房爆弾(クラスター爆弾)と関連した《新方針》と言うものを作り出した。米国室長が署名した《新方針》には、不発率が高いクラスター爆弾を他の国々に売り渡し、米国は定められた期間内に新型のクラスター爆弾を開発するという内容が入っている。
クラスター爆弾は、国際的に、極めて危険な大量殺戮武器として公認されたし、誰もがその使用禁止を要求している。クラスター爆弾は、投下されれば言葉通り小型爆弾、子供爆弾などで分散されて、広い地域に飛んでゆき、多くの人々に被害を与える。小型爆弾、子供爆弾らの中には不発弾が多い。ある不発弾は数年の間爆発しないあとで、人名被害をもたらす。
今日、世界のいろんな紛争地帯、戦争地域では、クラスター爆弾が少なからず使用されている。そのような所では、平和的な住民達が、道端や草むらに刺さった不発弾のために生命を失ったり,不具者になる現状が相次いで起こっている。
こんな凄惨なことが広がる責任が、単純にクラスター爆弾を使用する側にだけあると見ることは出来ない。クラスター爆弾を製造して拡散させる国がなければ、戦闘や戦争でクラスター爆弾が、なるがままに、でたらめに使用できないはずであり、それぐらい人命被害が少なくなるはずだ。クラスター爆弾の使用、製造、また拡散の主犯に対して言えば、それは、繰り返すまでもなく米国だ。
最近、国際人権団体である《ヒューマンレッツウオッチ》は、米国こそが世界の主要クラスター爆弾の製造また、輸出国であり、その保有量にあって世界第一の席を占めていると暴いた。世界的にクラスター爆弾の70%以上は、米国などわずか数カ国が保有している。
米国はアフガニスタン戦争、イラク戦争時にもクラスター爆弾を使用し、数多い民間人たちを殺したり不具者を作った。そして、イスラエルに多くのクラスター爆弾を売り渡した。イスラエルは、二年前に強行したレバノン攻撃作戦時に米国から譲り受けたクラスター爆弾などを、学校と住宅地区などにむやみに投下することで、数多い平和的住民らを無残に殺害し、不具者達をつくった。
米国が、不発率が高いクラスター爆弾を減らすとか何とか言うことは、決して去る時期の罪責感のためにそうなのではない。そして、世界平和と安全のためにそうであると言うのでは更に無い。それは事実上、クラスター爆弾をかれらの追従国家らに、更に多く拡散させるための口実に過ぎない。米国はたかだかこの程度の手法で金儲けして、追従勢力たちを大量殺戮武器で武装させようと画策している。言うならば、クラスター爆弾で一挙両得しようとしている。
米国自身が、残忍な大量殺戮武器を、第一に多く開発、配備して拡散しながら、曖昧な誰かを挙げて、取り上げるのは途方も無い強盗的仕打ちに違いない。
世界は、米国が2003年に《大量殺戮武器開発阻止》を騒ぎながら、イラク戦争を挑発したことをいまだに忘れていない。イラクの、あることもない《大量殺戮武器開発》を騒ぎながら、戦争を引き起こして彼等の大量殺戮武器をやたらに使用し数多いイラク人民達を殺害した、米国の強盗的な罪業と殺人犯罪は、歴史に記録され永遠に糾弾と呪詛を受けることとなるのだ。米国は、大量殺戮武器拡散者としての正体を絶対に隠すことは出来ない。
クラスター爆弾の使用と生産、拡散を禁止することは国際的要求だ。米国は、クラスター爆弾を初めとする大量殺戮武器生産と拡散、使用を直ちに止めなければならない。
(訳 柴野貞夫)
|