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民衆闘争報道/「124高浜原発再稼働を許すな!全国集会」が、高浜現地ておこなわれた (201628付)


        「124高浜原発再稼働を許すな!全国集会」(その2



関電高浜原子力発電所ゲート前での抗議示威の後、全国集会の会場である、高浜文化会館大ホールまで示威行進が行われた

 

写真上 124高浜原発再稼働を許すな!全国集会が行われている、高浜文化会館大ホールに集結した参加者(写真出処 柴野貞夫時事問題研究会)

全国集会実行委員会代表 木原壮林氏の基調報告

写真上 基調報告を行う、全国集会実行委員会代表 木原壮林氏(写真出処 柴野貞夫時事問題研究会)

原発は人類の手に負える装置ではありません
「高浜原発再稼働を許さない全国実行委員会の木原です。今日は全国から高浜現地集会に結集下さり誠にありがとうございます。
原発は人類の手に負える装置ではありません。(‘そうだ!’の声)それは、核反応から出るエネルギーが、化学反応から出るそれに比べ、100万倍と云う途方もなく大きいからです。
言い換えれば、石油、石炭から出る温度は、せいぜい1,000度〜2,000度ですが、核反応は凡そ100万度の温度を出します。従って、原発で事故が起き、冷却水が途絶えるとあっと言う間に核容器が溶けて、メルトダウンします。事故が起きれば分単位で重大事故に進展します。
起き始めた事故を止める事は殆ど至難の業です。現代科学は、この様な核エネルギーを制御するまでに進歩していません。この事は、非常に大事な事です。

原発の事故率は、12%と言う高率です
今まで日本で稼働した原発は、59基ありますが、その内7基が即廃炉と言う重大事故を起こしました。水蒸気爆発を起こし、メルトダウンした福島原発も含まれています。事故率はなんと12%と言う高率です。しかも原発事故は、長期、且つ広域に及びます。チェルノブイリや福島が証明しています。
福島事故から5年、チェルノブイリ事故から30年たっていますが、避難した数十万の人々が殆ど、故郷を失ったままです。長期にわたる避難生活で家族の絆も絶たれ、自らの命を絶たれた方々も沢山いらっしゃいます。
一方、溶け落ちた原子炉の内部の様子は、未だわからず、汚染水は垂れ流され、汚染土壌の除去・除染は、極一部の、それも表層5センチだけに限られています。


若狭の原発で重大事故が起これば、1.450万人が住む関西地域が汚染地区となる
福島原発事故は、事故現場から約50kmも離れた飯館村さえも、全村避難を余儀なくされています。この福島の現実は、若狭の原発で重大事故が起これば、近畿北部だけでなく60kmしか離れていない京都市全域を始め、滋賀、琵琶湖、大阪の一部も、二度と帰れない汚染地域になりかねません。琵琶湖が汚染すれば、関西地域の1.450万人と、若狭からの避難民の飲料水が無くなります。
政府、県、町は、原発で事故が起きれば、住民を避難させると言っていますが、その避難計画は数週間のピクニックに出かける程度のずさんなものです。


高浜原発・3号・4号機は30年超え老朽原発で、危険度が高い加圧水型MOX燃料原子炉です
しかも、高浜原発・3号、4号機は、危険度が高い加圧水型MOX燃料原子炉で、其のうえ、30年超えの老朽ポンコツ原発です。
高浜のような老朽原発が安全でないのは、同じ30年超えの老朽原発である川内(せんだい)原発1号基が、昨年8月再稼働しましたが、その10日後に復水器の冷却細管が破損すると言う重大事故になりかねないトラブルに見舞われた事からも明らかです。私は断言します。高浜が再稼働すれば、1年以内に大なり小なり、事故が起こるであろうと考えます。
原子力規制委員会は、この高浜原発を、国民騙しの「新基準」で審査し、昨年2月に適合としました。この審査が安全とは程遠いことは、規制委員会が認めた、「汚染物質拡散保安対策」の一つを見ても明らかです。この対策として例えば、空中に放射線物質が放射されたら、放水銃で撃ち落とすとか、発生した水素を触媒によって燃焼させるとか、科学的根拠のない「対策」を提示しています。海に流れたらシルトフェンスと言う蚊帳のようなもので防ぐとも言っているのです。そんな事が、もし出来るなら福島で、今すぐすればよいではないか。(‘そうだ!’の声)


権力の手先・林裁判長は、差し止め決定判決を覆す反動判決を下した。全国的闘争の高揚で、粉砕しなければなりません
福井地裁の樋口裁判長は、昨年差し止め仮処分を決定しましたが、同じ地裁の林裁判長は、昨年12月24日、不当にもこの決定を覆しました。関電の経済的利益優先の主張だけを取り入れ、人が人間らしく安心して生きる権利を否定した反動的判決だ(そうだ!の声)
関電はこの決定を受け、何と、翌25日には、燃料を装荷し、29日の再稼働を強行しようとしているのです。(許せないぞ!の声)彼らが、審議進行中にも、粛々と再稼働の準備をしながら、国家権力の手先が、樋口判決を覆すのを待っていたのです。


電力会社の利益だけを擁護する原子力規制委員会
規制委員会の審査では、福島原発事故の原因調査も進んでいないにも拘らず、“福島に学んだ”と偽り、原発やその周辺の簡単な改善は要求しても、電力会社に大きな負担となる変更は、要求していません。例えば、電源喪失だけが事故の要因とし、配管ギロチン破断など、他の要因は考慮していません。更に基準値振動を引き上げても、その為の原子炉の改造はようきゅうしていない。また、原発を運転すれば、蓄積し、何十万年も保管しなければならない使用済み核燃料の処理、処分法もなく、安全保管法も無いことを無視しています。政府や自治体が、住民の真の安全と幸福を考えるなら、避難計画を議論するのではなく、事故を必ず引き起こす原発の全廃を主張すべきです。
安倍政権は、戦争できる国作りを狙って、原発を基盤電源とし、核兵器の原料であるプルトニウムを、原発稼働によって確保しようとしている国民の60〜80%は、原発の再稼働に反対しています。
安倍政権は、戦争法案を強行し、農業・医療などを犠牲にして、大企業を優遇するTPP交渉を推し進め、軍事費を増やして企業の税金は引き下げる一方で、社会保障費を削減し、消費税の引き上げを狙っています。

安倍が、原発再稼働を執拗に狙う目的は何なのでしょうか?
それは、使用済み核燃料の処理や保管に掛かる経費や事故による損失を度外視すれば、戦争になった時の基盤電源・ベースロード電源を、原発で確保し、プルトニュームを原発稼働によって生産して、核兵器の原料を確保し、戦争できる国作りを狙っているからです。
自然災害は止める事は難しいが、原発は人間の意志で止められます。原発は再稼働させてはなりません。自然災害は止める事は難しいですが、原発は人間が動かしているものです。人間の意志で止められます。再稼働反対の戦いを高揚させ、原発全廃に追い込みましょう。」

全国集会会場では、木原氏の報告の後、<福井県民会議>の仲嶌哲演氏、<ストップ川内原発!3.11鹿児島県実行委員会>の野呂正和氏、<大間原発反対現地集会実行委員会>の中道雅史氏、福島現地から<大熊町の明日を考える女性たちの会・大熊町議員>の木幡ますみ氏、<関西学生アルバイトユニオン>の岡 達也氏などが、それぞれ、現地から報告と決意が述べられた。
集会決議後、集会参加者は、高浜町内、高浜町役場を経て、JR若狭高浜駅まで、デモ行進を行った。
 

写真上 高浜町内に設けられた<放射線量計>(写真出処 柴野貞夫時事問題研究会)

参考サイト

「1・24高浜原発再稼働を許すな!全国集会」が高浜現地でおこなわれた(2016年1月24日)
http://www.shibano-jijiken.com/nihon_o_miru_jijitokusyu_132.html