([論考]米国の生化学兵器の先制攻撃計画[ジュピター計画]を糾弾する 2017年4月29日)
非人道的大量殺傷、生物化学兵器による先制攻撃計画[ジュピター計画]を糾弾する
柴野貞夫時事問題研究会
米韓合同軍事演習に組み込まれた、生化学兵器の先制攻撃計画
南朝鮮では、2012年から毎年、<米韓生物脅威合同練習>が実施され、2013年には南朝鮮と米国は世界で初めて、‘生物兵器監視ポータル’構築協約を締結した。2016年から、米韓合同軍事演習において、《生物兵器》の対応が大幅に強化され、米韓連合軍は<生物兵器の震源地>を、先制攻撃すると言う欺瞞的シナリオを拡大して来た。米国と南朝鮮軍部は、朝鮮に対する核侵略戦争計画の中に、生物兵器と言う、核と同じくらい残酷な兵器の使用を組み込んで来たのである。
朝鮮で生物化学兵器使用計画を実行に移そうとしている米国/米国が捏造した‘シリアによる化学兵器使用’の尻馬にのる安倍
安倍晋三は、4月7日早朝に行われた米国のシリア攻撃について、その真偽に対し、いかなる検証も出来ないはずの数時間後に、「シリアにおいて再び化学兵器によってなんの罪も無い多くの一般人が犠牲となった。幼い子どもたちも犠牲となった惨状を目の当たりにして、国際社会は大きな衝撃を受けている」したがって、「シリア政府の行動を正すために必要な対応だった」と、トランプの蛮行を支持した。トランプがそう言う事が、その真偽の根拠と言うわけである。馬鹿げた主張である。
シリアのバシャール・アサド大統領は、この攻撃を命令したとして非難を受けているが、以前、シリア政府は2013年に化学兵器を破壊することに合意し、今日まで化学兵器は所有していないと明言し、国連の支援を受けているOPCW(化学兵器禁止機関)も、シリアの化学物質の貯蓄分の撤退を監視していたが、2016年の1月、シリアの貯蔵兵器は完全に破壊されたと発表している。
前回の化学兵器騒動の際、西側による侵略の口実をなくすため、ロシア政府が主導してシリア軍が保有していた化学兵器は全て処分したとロシアは強く主張している。現在、持っているのは反政府軍(アル・カイダ系武装集団やダーイッシュ)。ムアンマル・アル・カダフィ体制が倒された後、アメリカ/NATOなどがリビアからシリアの反政府組織へ化学兵器を持ち込んだほか、トルコも彼らに提供したとも言われている。ロシアの反論に、トランプは如何なる根拠も示すことが出来ていない。リビアとイラクにおける、米国とNATOによる事実の歪曲と捏造が、シリアにおいて繰り返されているのだ。こんな根拠に欠ける主張を叫び、世界に戦争の種をばら撒く戦争狂・トランプの尻馬に跨っている安倍を引きずり下ろすのは、日本の民衆の戦いだけである。
また安倍は、13日午前の参院外交防衛委員会で、朝鮮の弾道ミサイル技術に関し「サリンを弾頭につけて着弾させる能力をすでに保有している可能性がある」と言い立てた。これこそ、トランプに負けない根拠無き妄言であり、意図的な捏造である。安倍やトランプによる、生物・化学兵器を巡る、朝鮮やシリアに対する不当極まる捏造に対し、我々は、具体的な根拠を示して、米国が、朝鮮半島で計画し、実行に移そうとしている、非人道的大量殺戮兵器、生物化学兵器プロジェクトを明らかにしよう。
隠蔽されて来た米軍の南朝鮮における<生物・化学兵器>配備計画
米国は、2015年5月末、「生きた炭素菌」が、米国化学兵器研究所であるタグエイ(Dugway)研究所(ユタ州)から、2005年ごろ、「検知器の試験用」として、「不活性のつもりが活性の炭素菌を誤送した」と発表した。
米国は、国内は無論、南朝鮮、カナダ、オーストラリア、英国、日本に、‘誤って’送付・搬送されていたと明らかにした。南朝鮮では、米軍・烏山(ウサン)基地以外にも、平沢(ピョンテク)、群山(クンサン)など、米軍基地に生きた炭素菌が送られ、実験が行われていた疑いが浮上した。
日本政府は、当初否定していたが、米国防総省が2015年6月12日、日本の米陸軍キャンプ座間に、2005年炭疽菌が送付されていたことを明らかにした。それにより、その事実を認めた。南朝鮮では、今回の事件から、ペスト菌も実験した事実が明らかになった。
この「炭疽菌」を利用した生物化学兵器が散布された場合、1〜7日程度の潜伏期の後、感冒様症状を発病するが、数日後、突然症状が悪化し、呼吸困難、チアノーゼ、痙攣が起こり最終的に死に至る。無治療では90%以上の致死率である。
この「致命的な危険物質」である生物兵器は、事もあろうに米国の民間宅配業者「フェデックス」を通じて搬送されたために、その配送ルートを追跡する過程で、米国による南朝鮮での、生物化学兵器の配備プロジェクトが明るみになった。
日本の場合、危険物質の持ち込みが、米軍の軍事貨物として行われば、核の搬入と同様に、税関検査を受けるわけでもない。国際法で送付・搬入が禁じられている危険化学物質を、防ぐ手立てが全くなかったとすれば、大問題である。安倍政権に対する追求は、全くうやむやだ。
<ジュピター計画>という米国の<生物化学兵器の配備>計画
この炭疽菌による生物化学兵器の配備は、<ジュピター計画>と呼ばれ、 (Joint USFK Portal and Integrated Threat Recognition (在韓米軍のポータルおよび統合脅威の認識)の頭文字を取った略字で、 “米軍の生化学戦の対処能力を培うためのプロジェクト”という名分である。2007年にブッシュが提起し、オバマが発展させた<生物学的脅威に対応するための国家戦略>として遂行された。
▲2013年<ジュピター計画>関連在韓米軍兵士らが、探知装備を設置して訓練をしている。
米国は、自分たちが生物兵器を開発するのは防御的で、平和的なものだと言ってきたが、彼らの開発と利用の歴史は、全くその名分とは違うものだ。米国は一貫して、生物兵器を、意に沿わぬ国家の転覆の為に使用する事を計画して来ただけでなく、実際に、1950年〜1953年の朝鮮戦争で実戦使用し、非人道的犯罪を繰り返してきた。
米国は、第2次世界大戦後、「石井四郎」を部隊長として、おぞましい生体実験を繰り返してきた日本の「生物・細菌・化学部隊―731部隊」の戦争犯罪を糾弾するのではなく、その研究成果をそっくり取り入れ、米国の生物化学兵器の促進に利用した。石井は、ナチス親衛隊のメンバーであったフォン・ブラウンがロケット技術のゆえに放免された様に、その戦争犯罪を免罪された。米国は1950年から始まった朝鮮戦争で、石井の「731部隊」の生化学兵器を、朝鮮民衆の頭上に思う存分ぶちまけた。1959、キューバ革命に対し、政権崩壊をねらって生物兵器攻撃を公然と計画し、同時期、ベトナム戦争では、「枯れ葉剤」を始めとする無差別・大量危険薬物を全土に使用した。
<米韓・生物脅威への合同練習>を展開して来た南朝鮮と米国
米軍は、生化学兵器配備のプロジェクト<ジュピター計画>を当初秘密にしていたが、活性炭疽菌の発送・搬入事故から、その実態が明らかとなった。南朝鮮政権は当初その存在を知らなかったと言うが、それは嘘である。
韓国では、2013年に米第23化学大隊が韓国に配置され、朝鮮に対する侵略的生物化学戦争能力が大幅強化された事、2012年から毎年、<米韓・生物脅威への合同練習>が展開されてきた事実、2013年に<米国・韓国―生物兵器監視ポータル>を世界で初めて構築したことを考えれば、<ジュピター計画>と<炭疽菌の搬入>を知らなかったはずはない。
米国が<ジュピター計画>の拠点を韓国に置いた理由
▲エアロゾル実験を準備しているジュピタープログラムの実務者たち/米陸軍エッジウッド化学、生物学センター(ECBC)
<ジュピター計画>の責任者・ピーター・エマニュエルは、このプロジェクトを最初に韓国に置いた理由を、‘国防部のアジア回帰路線’に基づく、‘北の脅威への対処’であり、在韓米軍があるところならどこでも実験可能だからと言っている。生物兵器は、その特性上、様々な種類の最近サンプル実験が必要であり、それぞれの戦場の環境の影響を受けるので、現地実験が重要だと言うのである。今、南朝鮮には、<ジュピター計画>に基づく実験室が3カ所あり、米陸軍公衆保健局の独自の作戦計画による実験室が6カ所あると想定されている。朝鮮半島の南半分全域が、米国の細菌・生物・化学兵器の実験場となっている。
2017年4月5日、在韓米軍司令部は、韓国釜山の8埠頭米軍施設に、<ジュピタープロジェクト>のための、生化学探知装備の配置を決定したと明らかにした。既に米軍は、2016年11月までに、プロジェクト進行に必要な装備や人員を釜山港の8埠頭に搬入していた事実を明らかにし、国防部は、このプロジェクトが北朝鮮の生物化学攻撃に備えた先制防御システムで、釜山市民や在韓米軍の生命を保護することに目的があると説明。また、軍事物資を荷役搬出する軍事専用の港として戦略的重要性を考慮して決定されたと主張した。
▲この2014年2月7日午前、釜山港の8埠頭で、在韓米軍第19支援司令部は戦闘装備移送作業をしている。米テキサス第1機甲団第12機甲連隊1大隊M1A2タンクとM2A3ブラッドレー装甲車約800人の部隊兵力と装備が入ってきた。
駐韓米軍による‘釜山生化学実験装備導入'計画が明らかとなり、民衆の反対運動が拡大
2017.04.04、南朝鮮の民衆ネット媒体< 民衆の声>が、プサンに配備された、米国生化学兵器基地をめぐる記事を以下の様に伝えている。(http://www.vop.co.kr/A00001142444.html)
在韓米軍が生化学実験プログラムである'ジュピター(JUPITR)プロジェクト'を秘密裏に釜山に導入して推進していることが分かった。在韓米軍はジュピタープロジェクトが防御用であり、生きている生物化学サンプルは使用しないと主張しながらも、関連の推進状況を一切非公開としており、該当地域の市民たちの強い反発が予想されるなど、波紋がさらに広がる見通しだ。
1980年完工された釜山港8埠頭は、釜山市南区戡蛮洞に位置しており、その間戦車など、米軍の軍事物資と兵力などが荷役および搬出される軍事施設の専用埠頭である。従って、米軍はこれまで、龍山(ヨンサン)や平澤などその他の基地に導入しようとしていた‘ジュピター計画'を、該当地域住民の反発が激しくなると、軍事物資が荷役される港湾地域に先に設置しようとするものと推定される。
しかし、釜山市民たちは、8埠頭付近の部隊はもちろん、近くの凡一洞一帯の米軍55ボグプチャン基地も移転しなければならないという苦情を絶えず提起している。このような中に米軍が8埠頭に生化学戦関連施設を導入するという計画は、地域住民の反発を呼ぶものとみられる。
<民衆の声>は昨年5月2日、記事を通じて生化学実験プログラムである'ジュピター計画'が釜山8埠頭米軍施設に投入される予定だと単独に報道したことがある。当時、'ジュピター計画'の最高責任者である米軍'生化学防衛の合同参謀局(JPEO-CBD)'のケネス・カムモロ所長(director)は、米国メディアとのインタビューで“2016年3/4四半期の中に、釜山8埠頭に初めて導入されるだろう"と明らかにしていた。
この文書には釜山(プサン)8埠頭導入の事実だけでなく、"2019年の会計年度(2018年10月~2019年9月)内に追加で平澤にある米軍基地キャンプハンプリー(Camp Humphries)にも導入される予定"とし、関連専門人材を募集するという内容も盛り込んでいる。ジュピタープロジェクトを今後、在韓米軍基地に段階的に導入する計画であることをそのまま明らかにしているのだ。
しかし、在韓米軍側は、これに関する<民衆の声>の公式的な質疑に一切返事をしなかった。匿名を要求した在韓米軍関係者は“上からの返事をしないため、何と言う立場がない"と明らかにした。また、別の消息筋は"在韓米軍側が最近、サードの導入と同様にジュピター計画の導入も住民反発を憂慮して非公開に転換したものと知っている"と伝えた。
3日、国防部当局者はこれに関して、記者との通話で“実務者を通じて、在韓米軍側に該当内容を調べてみたら、在韓米軍側から公開をしない"と困惑を示した。この当局者は"ジュピター計画が防御用であり、生きているサンプルも使用しないなど、安心しろと言っておきながら、今になって公開をしない理由が納得になるか"の質疑に"この問題も私たちも在韓米軍側と実務者を通じて立場を伝えられている面があるだけに、関連事項は、在韓米軍に直接調べてみた方が良さそうだ"として回答を先送りした。
釜山市庁の関係者は“ジュピター計画が非公開で釜山地域で推進されている事実を知っているのか”の質疑に“関連事項は(韓国)国防部と協議の上に釜山市民の安全問題が発生しないように最善を尽くしている"と原論的な答弁だけを発表した。同関係者は“それなら、在韓米軍側から通告を受けたことも、交流ラインはないか"は質疑に"私たちは、国防部と緊密に協力している"は返事だけ繰り返した。
在韓米軍側が、秘密裏に釜山(プサン)8埠頭にジュピター計画を推進していることについて、釜山地域の市民団体関係者は4日、"釜山市民たちを完全に無視する衝撃的かつ、ありえないこと"とし、“これまで、生化学実験室の設置反対などを推進し、在韓米軍と釜山(プサン)市役所などに公開を要請してきたが、むしろ市民たちが知らないうちに推進していたという事実がさらに驚くばかり"と話した。
同関係者はさらに、"釜山市民の安全と生命がかかった問題だが、推進の当事者である在韓米軍を含め、国防部と釜山市庁のみんなが無責任だ"、"関連市民団体と釜山市民の力を集め、強力な反対運動を展開していく考え"と強調した。
在韓米軍が釜山港8埠頭に生化学実験プログラム'ジュピター(JUPITR)プロジェクト'装備を非公開で搬入・配置したことについて批判の声が出ている。
釜山(プサン)平和と統一を開く人々は6日、声明を出して"米軍と国防部はジュピタープログラムの設置過程と内容などを透明に公開しなければならない"と要求した。 釜山(プサン)平和統一社は"釜山(プサン)16の区・郡議会議長団と市民社会、市民たちの反対の声も、米軍はジュピタープログラムの配置を完了した"、"生物化学兵器体系の釜山(プサン)の搬入は'生物兵器禁止条約'と関連の国内法を明白に違反する行為"だと糾弾した。
在韓米軍がジュピタープログラムを防御体系で説明することについては"生物化学兵器は攻撃自体が違法的な戦争犯罪人うえ、防御兵器の開発は特性上、すぐ攻撃を前提とする"、"釜山(プサン)と韓半島が米軍の生物化学兵器試験場になることを容認できない"と釜山(プサン)平和統一社は批判した。
さらに、韓米駐留軍地位協定(SOFA)7条にも"米軍が国内法を遵守するように規定しているだけに、直ちに生物兵器の関連装備の搬入を中止しなければならない"と強調した。国防部に向かっては"装備の搬入の黙認、幇助など国家と国民の生命と安全が脅かされる共犯者の役割を止めてくれ"と付け加えた。
釜山市に向けた苦言も出た。釜山(プサン)平和統一社は"時価8埠頭にジュピター計画がどの水準でどの装備が持ち込まれたのか、またいつ輸入したのか分からないということ自体が職務遺棄"とし、主権的対応を強く要求した。さらに、"時価国防部口だけ眺めることではなく、この問題解決に責任ある態度に出なければならない"、"核空母、核潜水艦など米軍の核戦争力の入港に続き、釜山に炭そ菌まで搬入されているのを放棄するなら、これは市民の安全を完全に無視した仕打ち"と指摘した。
▲去る2月2日、<ジュピター計画>担当副所長が、関連業界にブリーフィングした内容。2019年の平澤(ピョンテク)米軍基地の推進事実も明らかになり、釜山(プサン)市民団体“市民無視する行為、強力な反対運動展開する。
▲この1月17日、釜山(プサン)港―8埠頭にジュピター実行作戦が開始されたこと、また2019年会計年度にペンテク米軍基地にも実施予定であることを明らかにする内容、該当文書キャプチャー。
<関連声明の全文>
[釜山(プサン)平和と統一を開く人々の声明]
釜山(プサン)と韓半島が、米軍の生物化学兵器試験場になることは容認できない
在韓米軍はジュピタープログラム、釜山(プサン)の搬入、配置を透明に公開して釜山市はジュピタープログラム搬入阻止に責任ある態度で乗り出すべき
昨年11月に釜山(プサン)8埠頭に搬入、配置されるとされるジュピタープログラムがマスコミ(民衆の声、キムウォンシク記者)によって"初の実行作戦で緊急装備の配置"が過ぎた1月17日、米国生物化学防衛の合同参謀局(JPEO-CBD)によって決定されたことが確認された。
昨年'ジュピタープロジェクト'の実質的な責任者である米軍の生化学防衛の合同参謀局缶カムモロ所長は、米国グントンシン電子協会(AFCEA)が発行する軍事専門雑誌'シグナル(SIGNAL)'を通じて、このプロジェクトが在韓米軍に導入されるだろうと述べている。以降、在韓米軍側は、釜山市16の区・郡議会議長団がジュピタープロジェクトの即時停止を求めるなど、釜山(プサン)市民社会の強力な反発にもかかわらず、米国防部軍需専門下請け会社の'Veteran
Corps of America(米国退役軍人会)'がこれに参加する専門人材を募集する広告を掲載して釜山に導入される装備でアクルロス・シールド(Aklus Shield)という生物化学防御システムを選定、'エスアルシ(SRC)'という、防衛産業メーカーと契約を締結するなどジュピタープログラムの釜山(プサン)の搬入を持続的に推進してきた。
生物化学兵器は反人道的で不法な兵器として敵国が生物化学兵器で攻撃するとして生物化学兵器で反撃しているのは違法的な戦争犯罪行為である。さらに、生物兵器に対する防御兵器の開発は攻撃兵器の開発を前提とする生物兵器の開発の特性上、防御兵器の開発はすぐ攻撃兵器の開発になり、防御訓練については、その自体で攻撃訓練を含むようになる。ジュピタープログラムといわれる一連の生物化学兵器体系の釜山(プサン)の搬入は'生物兵器禁止条約'と関連の国内法を明白に違反する行為である。韓米小破7条は米軍が国内法を遵守するように規定しているので不法な生物兵器搬入を直ちに中止しなければならない。私たちはもう一度、韓半島が核に続き、生物・化学戦場になることを容認できないし、全世界の米軍に提供する生物化学、教理と戦略、作戦、兵器の試験場になることを容認できないという点を明確に明らかにする。また、国防部は在韓米軍のこのような不法な生物兵器持ち込みを黙認、幇助、協力することで、国家と国民の生命と安全が脅かされる共犯者の役割を止めなければならない。さらに、国会は、生物化学兵器体系の搬入が国際法および国内法を違反するだけでなく、国民の生命と安全に脅威を加えることになる可能性があるだけに、国会レベルの検証と同意手続きの履行など法、制度的な解決策を出さなければならないのだ。
また、我々は、釜山市の無責任と無能さについても糾弾せざるを得ない。釜山市民の生命と安全責任を負っている釜山市は国防部口だけ眺めることではなく、この問題解決に責任ある態度で積極的に乗り出さなければならない。核空母と原子力潜水艦など米国の核戦力が頻繁に出入りする釜山に炭そ菌まで搬入されているのを傍観すると言うことは、釜山(プサン)市民の安全を完全に無視した仕打ちだ。
釜山市は、今回の課程でも客観事実について国防部に確認しとして、釜山8埠頭で何が起こっているか知らないだけでなく、理解しようとしなかった。一体8埠頭にジュピタープログラムが搬入されたのか、いかなるレベルでどの装備が持ち込まれたのか、またいつ搬入されているのか、そのどんな情報も釜山市から得られないというのは情けないことだ。これは明白な職務遺棄だ。最近、ソウル龍山の在韓米軍基地一帯で90件以上の油漏れ事故が発生したという事実が確認されたが、在韓米軍に対する情報公開請求など、ソウル市の積極的な支援に負うところが大きかったという。これは釜山(プサン)市が8埠頭に搬入、配置されているジュピタープログラムについて、いくらでも介入し、問題解決に取り組むことが出来ることを示す事例だ。すでに京畿道議会と釜山市南区議会が米軍基地の環境問題に対する介入と対処のための条例を制定するなど、自治体が、米軍基地に対する対応活動に乗り出しているだけに、釜山市もこれ以上8埠頭をはじめ釜山の在韓米軍基地および施設に対する主権的レベルの対応を延ばしてはならない。
在韓米軍側が、ジュピタープロジェクト推進状況を一切非公開にしているだけに、釜山市は何よりも、これに対する公開を最優先的に求めなければならない。これは釜山市民の生命と安全を脅威し、韓国民の主権を制約する在韓米軍の、不法且つ非道な行為を制御できる最小限の、最優先課題である。(以上)
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