(民衆闘争報道/ロシア・プーチン大統領の緊急演説 2022年3月10日付)
ウクライナで今、何が起こっているのか<連載1>
柴野貞夫時事問題研究会
▲ ウクライナで、米国が育てたネオナチグループ.ネオナチ・スヴォボダ指導者オレフ・チャフニボク(左)とツウショットのアメリカ国務次官補ビクトリア・ヌーランド(中央) スヴォボダは、国防、司法、内閣の主要部門を支配している。
ウクライナ事態の本質は、ヨーロッパ帝国主義が米帝国主義に追従し、ウクライナのネオファシスト政権を利用しながら、ユーラシア大陸における米国の覇権の障害物・ロシアに対する敵対行動と戦争準備を恒常化してきた結果にある。
戦争の元凶、米欧帝国主義に対する糾弾なくして、「ロシアを糾弾する反戦運動」は、民衆自身の首を締め上げるだけである。ロシアの「自衛的戦争」の真実を、解き明かさねばならない。
●アメリカとNATOは、ウクライナで、選挙で選ばれた大統領を、ネオファシストの右翼勢力から出て来た武装殺人集団を動員し、ファシストの準軍事的組織によって転覆させる‘市民革命’を演出した。
● <ウイキリークス>が、‘ウクライナとNATO’に関する秘密外交文書を公開し、NATOの東進は、 “東に向かって1インチも動かない”と言う1990年2月の協約精神の違反であり、約束を破ったのはNATOであると指摘している。
●CIAと結びついたネオファシスト・スボボダは、「市民革命」を偽装、親露政権をクーデターで打倒した。
●ウクライナでの諸々の出来事は、中東地域、もっと広くはユーラシア大陸に於けるヘゲモニー主張の志向に対する障害物として、合衆国帝国主義がロシア排斥の戦略を開始した事を示唆している。
ロシア・イラン・シリアから、中国・朝鮮に至るユーラシアの資源立国は、米帝国主義と、それに追随するヨーロッパ帝国主義から敵対的目標とされつつある。
朝鮮をめぐって、脱北者による根拠のない「人権侵害の告発」や、ウイグル族の「ジェノサイド」等という中国に対する資本主義世界の気違いじみた狂乱は、資本主義世界の終末が、軍事的爆発で結末を迎える危険を暗示している。
バイデンの言葉だけ聞いて、なぜプーチンのスピーチに耳を傾けないのか |
▲ファシストとネオナチで構成されたウクライナ民兵大隊を訓練する米第173空挺旅団 彼らは、ロシア民族居住区で、斬首、拉致、殺人等、 ISISもどきの残虐行為を実行してきた。
港間の「反戦闘争」は被害者(ロシア)と加害者(欧米帝国義)を取り違えてはいないか
ウラジミール・プーチン大統領が去る2月24日、緊急演説を通じて対国民談話を発表した。談話にはこれまで西方言論で報道されたものとは全く違う新しい事実が盛り込まれた。プーチン大統領は「今日、私はドンバスで起きている悲劇的な事件と、ロシアに対する安全保障という重要な問題について改めて申し上げる」とし、ウクライナ東部のドンバス地域に対する特別作戦を宣言した。
彼は今回の軍事行動がウクライナからドンバス地域の住民を保護するための措置だとし、これについて、米国を始めとするNATOの蛮行を一つ一つ指摘した。プーチン大統領はスピーチで「(ウクライナと、その後ろ盾である、NATOと米国は)自分たちは例外であり、間違えず、何でもしてもよいように話すこの傲慢な態度はどこから来るのでしょうか」と、反問した。
続いて「覇権者と権力者(アメリカとNATO―欧州軍事同盟)の心に合わないのは、古くて衰退して不要なものとして扱う」とし、「彼らにとって有利なすべてのものは、究極の真理に包まれ、どんな対価を払ってどんな手段と方法を使っても、これを拒否する者たちは強圧の対象になった」と吐露した。
プーチン大統領はまた、「NATO―欧州軍事同盟は、過去の国連安全保障理事会の承認を受けず、ベオグラードに対する流血軍事作戦を敢行し、ヨーロッパの真ん中で、航空機とミサイルを使用」した。これはイラク、リビア、シリアでの大量殺戮と非人道的蛮行につながり、「世界の多く地域で、西側が自分の秩序を樹立しようとする、事実上、すべての場所で、血と癒えない傷跡、国際テロと極端主義という潰瘍がその結果として残った」と指摘した。
彼はまたソ連解体当時、NATOは、東進しないという約束を米国が破棄したことを指摘し、「世界のリーダーという者たちは、公開的に、何の謝罪もなく、そして何よりも何の根拠もなく、私たちロシアを敵だと宣言した」とし、
「今もNATOが東に拡大し、ロシア国境付近にNATOの軍事インフラの発展を加速しなければならないと直接言っている」と批判した。
プーチン大統領は、NATOとウクライナのジェレンスキー政府によるドンバス地域の大虐殺を取り上げながら「ロシアだけを信じている、私たちだけを信じているそこの何百万の住民に対する大虐殺というこの悪夢をすぐに止めなければならなかった」とし、軍事行動の不可避性を力説した。
続いて、「特別軍事作戦の目標は、8年間、ウクライナ政権から虐待と虐殺を経験してきた人々を保護すること」とし、「このために私たちはウクライナの非軍事化と非ナチズム化を達成し、ロシア国民を含む民間人を対象に数多くの流血犯罪を犯した人々に法的責任を問うだろう」と話した。
最後にプーチン大統領はウクライナ将兵たちに「皆さんが忠誠を誓った対象はウクライナ民族であり、ウクライナを略奪して民族を愚弄する反民族的群れではない」とし、犯罪的な命令に従わないで、すぐに武器を降ろして家に帰るように頼んだ。プーチン大統領は米国ニューヨーク国連本部で国連安全保障理事会緊急会議が開かれた直後に軍事作戦開始を承認した。
プーチンロシア大統領緊急演説 (2022年2月24日)
▲演説するプーチン大統領
米国・NATOと結託したウクライナの脅威を容認できない
尊敬するロシア国民の皆さん、大切な友達の皆さん。
今日、私はドンバスで起こっている悲劇的な出来事とロシアに対する安全保障という重要な問題について、改めて申し上げる必要があると思います。私が今年2月21に申し上げた内容から始めます。
私たちに深刻な懸念と不安を引き起こすこと、そして西側の無責任な政治家たちによる傲慢で年ごとに荒々しい根本的な脅威についてです。つまりNATO陣営が東に拡張し、その軍事インフラがロシアの国境に近づく事による脅威について申し上げます。
過去30年間、私たちはヨーロッパの平等で不可分な安全保障原則について、NATOの主要加盟国との合意に達するために継続的で粘り強く努力してきました。私たちの提案に対する答えは、いつも冷笑的欺瞞と偽り、あるいは圧力と脅迫の試みであり、その間NATOは私たちのすべての抗議と懸念にもかかわらず、絶えず拡大を続けました。軍事装備が移動しており、私たちの国境のすぐ前まで近づいています。
なぜこれが起こっているのですか。自分たちは例外であり、間違えず、何でもしてもよいように話すこの傲慢な態度はどこから来るのでしょうか。私たちの利益とあまりにも正当な要求を無視して軽蔑する態度はどこから来るのでしょうか。
答えは明確で、すべてが明らかで明確です。1980年代末、ソ連は弱体化し、その後完全に解体しました。当時起こった出来事の過程は、今日私たちにとって良い教訓であり、権力と意志の麻痺が破滅と忘却に行く第一歩であることを確実に示しました。当時、私たちはしばらく自信を失い、世界の力のバランスが崩れました。
これにより、以前の条約と協定は事実上無効になりました。説得と要求は役に立ちません。覇権者と権力者の心に合わないものは、古くて衰退し、不要なものとして扱われます。逆の場合も同様です。彼らにとって有利なものはすべて、最終的な真理に包まれ、どのような対価を払い、どのような手段と方法を使用しても、それを防ぎます。拒否する者は強圧の対象となります。
私が今申し上げるのは、ロシアだけに該当するわけでもなく、私たちだけを懸念するものでもありません。これは国際関係システム全体に対応し、時には米国の同盟国にも当てはまります。ソ連の解体以来、世界は事実上再編され始め、当時まで発展してきた国際法規範は - (その規範の中核的で基本的な規範は第二次世界大戦の結果として採択され、相当部分その結果を名文化しています) - 自らを'冷戦の勝者だと宣言した人々に邪魔になり始めました。
もちろん、実際の生活と国際関係、そして国際関係を調整する規範は、世界の状況と力のバランスの変化も考慮する必要があります。そしてこのことは各自の責任感を認知した状態で、すべての国の利益を考慮して尊重しながら専門的で円満かつ着実に成し遂げられなければなりませんでした。しかし、そうではありませんでした。自分だけに有利な決定を準備し、採択し、押し付ける者たちの全体的に低い文化水準と傲慢の中で、彼らは絶対的な優越さ、喜び、一種の現代的絶対主義(権力者に絶対的な権力を付与する政治思想)の状態に陥っています。状況は他のシナリオに従って展開され始めました。
その例は、遠くから見つける必要はありません。NATOは、過去の国連安全保障理事会の承認を受けず、ベオグラードに対する流血軍事作戦を敢行し、ヨーロッパの真ん中で航空機とミサイルを使用しました。これにより、数週間、民間人が住んでいる都市やインフラの爆撃は絶えませんでした。この事実を思い出さなければなりません。
なぜなら、いくつかの西洋の同僚はその事実を思い出すのを嫌い、私たちがこれについて話すときは、国際法の規範ではなく、自分たちに必要に応じて解釈して指摘しようとするからです。
次に、イラク、リビア、シリアの事例でした。リビアに対して違法に軍事力を使用し、リビア問題に対する国連安保理のすべての決定を歪め、国家を完全に崩壊させ、国際テロの巨大な温床を作り、国が人道的災難と今でも終わらない数年間の内戦の渦中に陥りました。リビアをはじめとする地域全域の数十万、数百万の人々を襲ったこの悲劇は、北アフリカと中東からヨーロッパに向かう大規模移住民行列という結末を生み出しました。
同じ運命がシリアも待っていました。シリア政府の同意と国連安保理の承認なしにシリア領土で行われた西側連合国の武力行為は侵略で介入です。
しかし、ここで特別な位置を占めるのは、同様の法的根拠なしになされたイラク侵攻です。イラク内の大量破壊兵器の存在について米国が信頼できる情報を入手したというのがその口実でした。その証拠として、米国務長官は、全世界が見る中で、公開的に白い粉が入った試験官を振り、これがイラクで開発されている化学兵器だとみんなに断言しました。しかし、その後、イラクには何の化学兵器もなく、これらすべてが偽りで虚風であることが明らかになりました。信じられないほど驚くべきことですが、これらの事実は事実のままです。つまり、国家最高位級と国連高位級が偽りを語ったのです。
世界の多くの地域、西方が自分の秩序を樹立しようとする事実上、あらゆる場所で血と癒えることのない傷、テロと極端主義という潰瘍がその結果として残るという印象を受けることになります。
申し訳ありませんが、国際法を無視した例は他にもはるかに多くあります。その中にはNATOが東に1インチも拡張しないという約束もあります。もう一度申し上げますが、これは欺瞞で、簡単に言えば騙したんです。政治は汚いことだと言われています。そうかもしれませんが、これほどではありません。そのような詐欺師のような行動は、国際関係の原則に反するだけでなく、それ以前に道徳と倫理という一般的な規範を逆らうことです。ここで、正義と真実はどこですか。無限の偽と偽善だけです。
アメリカの政治家、政治学者、ジャーナリストも、ここ数年間、米国には、まさに「嘘帝国」が作られたそうです。同意するしかありません。本当だからです。しかし、謙遜する必要はありません。アメリカは依然として大国であり、中枢的な国である。アメリカの追従者は、文句なく合図地を打ち、何でも一声を出し、米国の行動に従い、米国が提案するルールを熱烈に受け入れます。ですから、アメリカが自分と似たように作った、いわゆる西欧圏ブロックも全くまさにその「嘘帝国」と言えるほどの根拠があります。
我が国の場合、現代ロシアはソ連解体以来、前例のないレベルの開放性を見せ、米国をはじめとする西方パートナーと真の協力準備ができており、事実上一方的な軍縮をした状況で、彼らは私たちを完全に決着を付けて破壊し様としました。その時が1990年代と2000年代初めに、いわゆる西欧集団がロシア南部の分離主義者と傭兵を、最も積極的に支援した時です。これらすべてのことから、当時、私たちは莫大な犠牲と損失を経験し、カプカスで国際テロを完全に掃除するまで、私たちは膨大な試練を受けなければなりませんでした。私たちはこれを覚えていて、決して忘れません。
そうです。最近までも自分の利益のために私たちを利用し、私たちの伝統的価値を破壊し、我が民族を中から蝕む彼らの偽りの価値と、彼らの国ですでに攻撃的に普及しており、人間の本性に反して、堕落と退化の原因となる指針を、私たちに強要しようとする試みが止まりませんでした。それはあり得ず、どこにも行われませんでした。そして今も不可能です。それにもかかわらず、2021年12月には、欧州安全保障の原則とNATO拡張禁止の原則について、米国およびその同盟国と再び合意しようとしました。それもすべて駄目でした。アメリカの立場は変わりません。彼らは、私たちにとって重要なこの問題について交渉する必要性を感じずに、自分の目標を追求しながら私たちの利益を無視しています。
このような状況で、私たちは当然次に何をすべきか、何を期待すべきかについての質問が出るしかありません。私たちは歴史を通して、1940年と1941年初めにソ連が戦争を妨げるか、または少なくとも戦争の始まりを遅らせるためにあらゆる努力をしたことをよく知っています。このために、まさに最後まで潜在的な侵略者を挑発しないように努め、避けられない攻撃に反撃するための最も必須で明白な措置を取らなかったり、先延ばしにしたりしました。結局、そのような措置を講じましたが、すでに遅すぎました。
その結果、1941年6月22日、宣戦布告もなく侵攻したナチスドイツの行軍にソ連はきちんと対応できませんでした。敵を止め、殲滅しましたが、莫大な犠牲がありました。大祖国戦争(第二次世界大戦)を控えて侵略者をなだめようとする試みは、我が国民に大きな犠牲を払わせた過誤でした。交戦序盤の数ヶ月間、私たちは巨大な戦略的要塞と何百万人もの人々を失いました。私たちはそのような間違いを二度は許さず、人々の命を失う権利もありません。
世界のリーダーという者たちは、公開的に、何の謝罪もなく、そして何よりも何の根拠もなく私たちロシアを敵と宣言します。彼らは膨大な金融、科学技術、軍事的能力を持っています。私たちはこれを知っており、私たちに絶えず提起される経済的脅威と、この失礼で絶え間ない脅迫に対応する私たちの能力を客観的に評価しています。再び申し上げますが、私たちは幻想なく、とてもリアルに評価しています。
軍事分野では、現代ロシアはソ連が解体し、ソ連が持っていた潜在力の大部分を失った後も、今日の世界で最も強力な核保有国の一つであり、さらにいくつかの新型武器システム分野で一定の強みを持っています。したがって、私たちの国への直接的な攻撃は、すべての潜在的な侵略者に敗北と恐ろしい結果をもたらすだろうということについて誰も疑うことはできません。
同時に、防衛技術を含む技術も急速に変化しています。この分野の先頭は絶えず変化しており、今後も変わり、もし私たちが私たちの国境近隣地域の軍事的開発を許すならば、これは今後数十年間、多分永遠に残り、ロシアにおいて持続して増加する、決して容認できない脅威をもたらすことになるのです。
今でもNATOが東に広がりながら、我が国が直面した状況は毎年さらに悪化して危険になっています。さらに最近、NATO指導部は、ロシアの国境近くにNATOの軍事インフラの発展を加速しなければならないと直接言っています。つまり、彼らは自分の立場を固めています。私たちは今起こっていることをもう見ることはできません。それは私たちの無責任です。
NATOインフラストラクチャのさらなる拡大、すでに始まったウクライナ領土の軍事的開発は、私たちにとって容認できないことです。もちろん、問題の核心はNATOという組織自体ではありません。NATOはただ、米国対外政策の道具にすぎません。問題は、私たちの国と隣接する領土に - (私たちの歴史的な領土に) - 完全に外勢によって制御され、NATO軍が集中的に駐留し、現代的な武器で武装する集団、すなわち私たちに敵対的な「反ロシア」集団が作られるということです。
米国とその同盟国にとって、このようないわゆるロシア抑制政策は確かな地政学的配当金です。しかし、私たちの国にとって、これは人生と死の問題、一つの民族として私たちの歴史的未来の問題です。誇張ではなく実際にそうです。これは単に私たちの利益だけでなく、国の存在自体、国の主権に対する実質的な脅威です。これはまた、何度も言った、まさにその許容限界線です。
彼らはこの限界線を超えましたこれに関して、ドンバスの状況についても申し上げます。
私たちは、2014年にウクライナでクーデターを引き起こした勢力が、権力を掌握し、見せかけだけの選挙手続きを利用して権力を維持し、最終的に平和的葛藤の解決を拒否したことを見守りました。8年という長い間、私たちは平和的で政治的な方法で状況を解決するために最善を尽くしました。しかし、皆無駄でした。
以前の談話で、すでに申し上げてきたように、今そこで起こっていることを見ると残念を禁じられません。そのすべてに耐えることは,もはや不可能でした。ロシアだけを信じている、私たちだけを信じているそこの数百万の住民に対する大虐殺というこの悪夢をすぐに止めなければなりませんでした。まさに人々のこの意志と感情、苦しみが、私たちがドンバスの人民共和国承認決定を下す重要な動機になりました。
重要な事実をもう一度強調します。NATOの主要加盟国は、自分の目標達成のためにウクライナで極端な民族主義者とネオナチを全面的に支援しており、この民族主義者とネオナチは、クリーム半島とセバストポール住民が下したロシアとの合併という自由な選択を決して許さないでしょう。
彼らはドンバスと同様にクリーム(クリミア)半島でも戦争を繰り広げ、大祖国戦争当時、ヒトラーの共犯者、ウクライナ民族主義者集団の懲罰者が無防備状態の人々を殺したように人々を殺すでしょう。彼らは他のロシア領土に対しても公然と権利を主張しています。
事件の全体的な発展過程と、入ってくる様々な情報を分析してみると、ロシアとこの勢力との衝突は避けられません。それは時間の問題に過ぎません。彼らは準備していて、適切な時を待っています。今は核兵器保有も主張しています。私たちはこれを絶対に許しません。
前述のように、ソ連の解体後、ロシアは新しい地政学的現実を受け入れました。我々はポストソビエト空間で新たに形成されたすべての国を尊重し、今後もそうです。私たちは彼らの主権を尊重し、今後も尊重し、悲劇的な出来事に直面して、彼らの国家性と完全性に挑戦したカザフスタンに私たちが助けの手を差し伸べたのがその例です。しかし、ロシアは現代ウクライナの領土に起因する継続的な脅威の中で自分自身を安全であると感じ、発展し、存在することはできません。
2000〜2005年、ロシアはカプカステロリストたちに軍事的反撃を加え、我が国の完全性を守り、ロシアを守りました。2014年にはクリーム半島とセバストポールの住民を支援しました。2015年には、テロリストがシリアからロシアに侵入するのを確実に防ぐために軍隊を投入しました。私たち自身を保護する他の方法は私たちにはありませんでした。
今でも同じことが起こっています。私たちが今日使用しなければならない方法に加えて、ロシアと私たちの国民を守るための他の方法は残っていません。現在の状況は、私たちに断固とした即時の行動を求めています。ドンバスの人民共和国がロシアに助けを求めてきました。
したがって、国連憲章7章51条によりロシア連邦評議会の承認を受け、今年2月22日、連邦議会が批准したドネツク人民共和国及びルガンスク人民共和国との友好及び相互共助に関する条約履行のために、私は特別軍事作戦を遂行する事を決めました。
(国連憲章7章51条は、国家が武力攻撃に対して集団的自衛権を含む自衛権を行使する権利を規定している。同様の例として、米国はニカラグア事件に対する支持とベトナム戦争の合法性の根拠として引用した。
「南ベトナムは独立した主権国家や国連加盟国ではないが自衛権を持っているため、米国は集団的自衛権に参加する資格がある」。
特別軍事作戦の目標は、8年間ウクライナ政権から虐待と虐殺を経験してきた人々を保護することです。この目的のために、ウクライナの非軍事化と非ナチ化を達成し、ロシアの国民を含む民間人を対象に数多くの流血犯罪を犯した人々に法的責任を問います。
そしてウクライナの領土占領は私たちの計画に含まれていません。私たちは誰にも何も力で強制するつもりはありません。同時に最近、西欧諸国でソビエト全体主義政権が署名した第二次世界大戦の結果を名文化した文書を今は履行する必要がないという話がますます多く聞こえてきています。これに対して何と答えればいいでしょうか?
第二次世界大戦の結果は、ナチズムに対する勝利の殿堂に捧げられた我が国民の犠牲と同様に神聖なものです。そしてこれは戦後数十年を経て、今日の現実に基づく人間の権利と自由という崇高な価値に矛盾しません。また、国連憲章1条に定められた民族自決権を否定することもありません。
ソ連創建時でも、第二次世界大戦後も、現代ウクライナに該当する領土に住んでいた人々が各自の人生をどのように飾りたいか誰も聞いていません。私たちの方針は、誰もが自分の未来と子供たちの未来を自主的に決定する自由に基づいています。そして私たちは、現在ウクライナの領土に住むすべての民族、そして望む誰もがこの選択の自由という権利を享受することが重要だと思います。
これに関して、ウクライナ国民の皆さんに申し上げます。2014年、ロシアは自ら「Natsiki(「民族主義者」という言葉の略語)」と呼ぶ人々からクリーム半島とセバストポール住民を保護する義務がありました。クリミア半島とセバストポールの住民は、自分たちの歴史的故国であるロシアと一緒にやろうと自ら選択し、私たちはこれを支持しました。もう一度申し上げますが、他の方法はありませんでした。
現在の出来事は、ウクライナとウクライナの人々の利益を侵害することを意図していません。これは、ウクライナを人質にし、自分の国と自分の国民のためにウクライナを利用しようとする人々からロシアを守ろうとするものです。繰り返しますが、私たちの行動は、私たちに向かって来る脅威と、今よりも大きな不幸から自分自身を保護することです。苦しいが、これを理解するように頼み、私たちがこの悲劇的なページを終えて一緒に進めることができるように、私たちの仕事と両国関係に誰も介入できないように、そして私たちが主体的に両国関係を築くことですべての問題解決に不可欠な環境を作成し、国境に関係なく、私たちが中から完全なものになるように協力してくださるよう呼びかけます。私はまさにそのような私たちの未来を信じています。
ウクライナ軍の将兵に言います。尊敬する将兵の皆さん!あなたの父と祖父と曾祖父が私たちの共通の故国を守り、ナチスと戦ったのは、今日、ネオナチにウクライナで権力を掌握させるためではありません。皆さんが忠誠を誓った対象はウクライナ民族であり、ウクライナを略奪して民族を愚弄する反民族的な群れではありません。
彼らの犯罪的な命令に従わないでください。今武器を置き、家に帰りなさい。はっきり申し上げます。私たちのこの要求を満たすすべてのウクライナ軍将兵は、何の妨げもなく交戦地域を離れて家族に戻ることができるでしょう。再び、もう一度強調するが発生する可能性のある流血事態に対するすべての責任は、完全にウクライナの政権になるでしょう。
今は今起こっている事件に介入しようとする誘惑を感じるかもしれない人々に非常に重要な言葉をいくつか言います。誰もが私たちを邪魔し、さらに私たちの国と私たちの国民に脅威を与えようとする者に対して、ロシアの対応は即時であり、自分たちが歴史的に一度も経験できなかった結末を招くということを知らなければなりません。私たちはあらゆる状況の展開に備えています。これに関して必要なすべての決定が下された。私の言葉を聞いてください。
尊敬するロシア国民の皆さん。
様々な国と民族の繁栄と存在自体、その成功と生存力は、常に文化と価値、先祖の経験と伝統という強力な根から始まり、絶えず変化する環境に素早く適応する能力、社会的結束力、団結し、力を一つに集めて前進するという心構えにかかっています。
力はいつも必要ですが、力の性質は異なる場合があります。私が冒頭に語った「嘘の帝国」の政策の根幹には、主に乱暴で直線的な力があります。そのような場合、私たちはこう言います。「力だけ強くて無知だ」。
私たちは、真の力が正義と真実にあり、それが私たちの側であることを知っています。そしてこれが事実ならば、まさにその力と闘争の準備が独立と主権の根幹であり、私たちの未来と家、家族、祖国を固く立てる必須の基盤であることに同意しなければならないでしょう。
尊敬する同胞の皆さん。
私は祖国のために献身するロシア軍の将兵と将校たちが専門的で勇敢に自分の任務を遂行すると確信しています。各クラスの政府機関、私たちの経済と金融システム、社会分野の安定性を担当する専門家、企業経営陣とロシア財界全体が正然と効率的に動くと信じて疑いません。すべての政党と社会機関の団結した愛国的な立場を期待します。
歴史の中でいつもそうだったように、ロシアの運命は結局私たちの多民族国民の心強い手にかかっています。そしてこれは、私たちが下した決定が実行され、私たちが確立した目標が達成され、私たちの祖国の安全が確実に保証されることを意味します。皆さんの支持と祖国に対する私たちの愛から出てくる破れない力を信じます。
2022年2月24日
ウラジミールウラジミロビーチプーチンロシア連邦大統領
出典:駐韓ロシア連邦大使館ホームページ
(原文・朝鮮語 訳・柴野貞夫)
<参考サイト>
☆458 NATOの東進政策がウクライナの危機を深化させている (韓国・チャムセサン 2014年3月15日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_458.html
☆457 NATOは平和ではなく戦争を挑発してきた (韓国・チャムセサン 2014年9月9日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_457.html
☆385 イラクで作り出された惨状が残した教訓 (労働新聞 2013年4月11日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_385.html
☆479 イスラム国の死刑を上回る、帝国主義者の偽善 (第4インターナショナル 2015年2月5日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_479.html
☆486 ワシントンは、ロシアと戦争をしたいのか(第4インターナショナル 2014年4月24日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_486.html
☆500 アメリカの軍事戦略の目標はロシアと中国 (第4インターナチョナル 2015年5月2日付)
http://www.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_500.html
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