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(韓国民衆言論 ハンギョレ国際ニュース 2013424日付)

http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/584211.html

 

 

 

安倍総理“侵略の定義は、視点によって異なる”と主張

 

 

 

安倍総理など右翼政治勢力は、帝国主義の侵略に対して反省し隣国に謝罪した既存の歴史認識を、根もとから揺さぶった。

●歴史認識を覆す事に露骨化  
●国会議員168名靖国神社参拝

●(安倍)韓国・中国との葛藤も辞さずとの意志 
●(韓国)外交部“強い遺憾”を表明

       

23日、東京・靖国神社で参拝しようと来た国会議員らが歩いている。麻生太郎副総理など、
一部閣僚らが21日参拝したのに続いて、この日、国会議員168名が靖国神社を集団参拝した。

 

  

ハンギョレ東京特派員−チョン・ナムク

 

侵略に対する定義は、学会でも国際的にも定まっていない。国家間関係を、どの側から見るかによって異なる

 

安倍晋三・日本総理は、23日参議院予算委員会で、村山談話に対するマルヤマカズヤ参議院議員の質問にこの様に答えた。前日の会議で、“(日本帝国主義の侵略と植民支配に対し謝罪した)村山談話を、そのまま継承することは出来ない”と明らかにした安倍総理は、村山談話の表現の中に、曖昧な点がある”と答えながら、‘侵略’と言う表現に問題があると言う考えを明らかにした。

安倍総理・政府と日本自民党の歴史認識の覆しが、一層露骨化している。

麻生太郎副総理など、日本閣僚らの(靖国神社)参拝に続き、この日は‘皆で靖国神社に参拝する国会議員の会’(議長・オオスジ・ヒデヒサ自民党議員)所属議員168名が、第二次世界大戦当時のA級戦犯の祭祀を執り行う靖国神社を集団参拝した。この超党派議員の集まりの集団参拝には、昨年春、80名が参加したのに、今回は倍も多く増えた。

その背景には、昨年12月総選挙で自民党が圧勝し、右翼新生政党である日本維新の会が議席を大きく増やし、日本政治圏の保守色が濃くなる状況だ。安倍総理が靖国神社参拝の意思を表して来た事も、大きな影響を与えたものと見える。安倍総理は今回、直接参拝はしなかったが、供えものを献納し秋の参拝に向け一歩また近かよった。日本維新の会みんなの党所属議員だけでなく、民主党と生活の党議員の一部も参拝に合流した。

議員の会のオオスジ議長は、参拝の後、記者達に“国会議員が、国の為に殉職した英霊に参拝する事は、どの国もする事”だとし、“(韓国、中国が)反発する事は良く理解出来ない”と語った。第二次世界大戦の戦犯らが合祀された靖国神社に対する日本指導部の参拝を、韓国など周辺国が激しく批判して来た事を無視する発言だ。これと同じ発言を、安倍総理も既に何回もした。

安倍総理の村山談話修正発言や、閣僚と議員達の靖国神社集団参拝は、日本政府が、日本軍慰安婦問題などでも、既存の態度を、正面から覆して来る可能性を予告する。安倍総理は28日、米国の占領体制から抜け出た日を‘主権回復の日’とし、政府主催の行事を開く事とした。米国の占領体制の下で作られた憲法の骨格である9条を変え、軍隊を保有し、戦争に参加する事が出来る国を作ろうと言うのが、安倍総理の考えだ。

これよって、安倍総理など右翼政治勢力は、帝国主義の侵略に対して反省し、隣国に謝罪した既存の歴史認識を、根もとから揺さぶった。

下村博文文部科学相は、去る10日、“誇るべき日本人として正体性(アイデンテイテイ)を確立する事が重要だ”とし、教科書叙述で周辺国を配慮しない意思をほのめかした。

政権初期、韓国との友好関係を一時強調することもした安倍総理は、通貨緩和政策で株価と債権価格が急謄し、内閣支持率が高空行進を広げると、右傾化の歩みに自信感を得た様な有様だ。

7月の参議院選挙で自民党が圧勝を収めれば、安倍の右傾化の歩みは更に速度を出す可能性が高い。韓国など周辺諸国の葛藤も激化されるものとみえる。

一方外交部は、安倍の発言に対して“根本的に安倍内閣の歴史認識を疑うようにする発言として甚だしく憂慮され、強い遺憾を表す”と明らかにした。

 

(訳 柴野貞夫 2013425日)