(韓国ネット言論 PRESSIAN 世界ニュース2013年9月9日付)http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=40130906172719&Section=05
福島アルマゲドン(連載・1)
福島−現在進行形のメルトダウン、 コンクリートも覆う事が出来ない状況
○日本政府が取りだす対策は、2020年オリンピック開催地決定を前にして、政治的に急造された小説のような荒唐無稽なもの。
○冷温停止’を成し遂げたと言う真っ赤な嘘
○現在、3000度超える核燃料が溶けながら、1m20p程度になるコンクリート底まで気化。土壌の下には地下水が流れており、食物連鎖全体が汚染される危機に置かれている。
[プレシアン編集者 序]
今日、<アルマゲドン(Armageddon)>は、人類の終末を持ってくる何等かの大事件を象徴する用語として使われている。
<アルマゲドン級の大事件>となる程の候補としては、一度に全てのものを、瞬く間にけりを付ける核戦争が数えられる。しかし、人類の集団的理性に対する「信頼があれば」核戦争は候補となる事は出来ない。
コリン・パウエル 前米国務長官が、去る7月10日付、日本の<朝日新聞>インタビューで、“核兵器は極度に悲惨な兵器だから、実際に使用する事が出来ず、軍事的には無用な存在”と言った事も、こんな<信頼>をみせてくれている。(訳者注―パウエルのこの発言は、彼が‘ならずもの国家’への‘核先制攻撃’を公言したブッシュの閣僚として、‘実際に使用する’計画に参画した責任との整合性は何処にあるのか!?)
こんな<信頼>が有効だとしても、核が‘アルマゲドン’を招来する候補から排除される事はない。一度にすべてのものにけりを付ける遣り方でなく、徐々にけりを付ける方式で‘核災難’が起きる事が出来るからだ。
日本の核発電所の専門家達は、既に2年半前に‘アマゲドン級の核災難’が起きたと報告している。即ち、‘福島事態’を指すのだ。
‘アルマゲドン級の核災難’が起これば、誰も信じたくないものだ。しかし、その間、核発電所管理業体(訳注―東京電力)が収拾する程度の事件として考えて来た日本政府が、2年半が過ぎた今になって、“国家が前面に出て収拾しなければならない状況”だと認めながら、‘福島核発電所事態’は、今全世界の一般人も目を背けることが出来ない‘地球村の恐怖’として浮かび上がっている。
<プレシアン>は、去る2011年3月11日、日本の東日本大地震が発生した場所へ、その日から“地震より、地震が起きた福島の核発電所の状況がもっと重大な問題”だと言う判断によって、国内の言論中最も早く、福島核発電所関連速報と、分析記事を集中的に傾注してきた。
<プレシアン>は、日本政府が福島核発電所事件に対し、“国家的支援の対策が必要な、深刻な事態”として認めた事を契機に、再び福島核発電所事態と関連した速報と分析記事を持続的に掲載する計画だ。
▲福島核発電所の‘メルトダウン’は、今も継続されている。福島事態2年半が過ぎる間、日本政府はメルトダウン中止も出来ず、放射能汚染水流出も止める事は出来ていない。[出処―AP通信=連合通信]
事件発生後二か月間、隠ぺいした‘メルトダウン’
東日本大地震が起こった去る3月11日、<プレシアン>には“日本の核発電所放射能流出の‘一触触発’の危機・・・非常事態の継続”と言うテーマの記事が掲載された。記事を振り返って見ると、日本政府は初日から嘘を言った。その後一貫して、福島事態に関し、責任回避、縮小、隠ぺいが日常だったことを知る事が出来る。
当時、枝野幸男官房長官は記者会見を開き、“菅直人総理が、原子力災害特別措置法の規定によって、原子力緊急事態を発令した”と明らかにしても、‘’これは核発電所原子炉の冷却措置に異常が生じたと言う意味であるだけで、現在は放射能が流出された可能性は全くない”と語った。
しかし、直ぐ次の日、原子炉が加熱されながら水蒸気がいっぱいになり、格納容器が爆発する危険が大きくなるや、‘放射能蒸気’を排出する作業が施工された。そうしながらも枝野官房長官は、記者会見を通して“今回の放出は、政府が統制管理する方式なので、退避命令に沈着に従えば、健康に大きい問題はない”と強調した。
外信などはむろん、日本現地言論などは、地震の次の日から、核発電所で核燃料棒が溶け出す‘メルトダウン’が進んでいると推定する報道をしていても、日本政府は、福島第一核発電所1号基に続いて3号基が原子炉で、相次いで爆発が起こった14日にも、“原子炉の格納容器と圧力容器は、損傷を受けなかった”と主張した。
日本に原子炉を輸出した米国原子力当局の官僚達は、当時“日本政府が、24時間から48時間内に、事故核発電所を統制する事が出来なければ、史上最悪の核発電所事故となるであろう”と懸念しながら福島第一核発電所にある六基の原子炉中、2〜3基で相当な損傷が進行されていると判断する時も、日本政府は、東京電力に事態収拾を任せれば、(それで)終わりだと言う態度だった。
‘冷温停止’を成し遂げたと言う真っ赤な嘘
事件発生1週間後である、2011年3月18日、ソ・ギュルリョル ソウル大・原子核工学科教授は、“今でも、コンクリートで核発電所を覆わなければならない”と、復旧作業が不可能な状態と診断した。ソ教授の診断は、2年半経った今見ると、驚く程に正確だった。
最近日本政府は、核発電所周辺の土地を凍らせてしまったり、放射能汚染水を浄化させたり、急に対策を出している。しかしソ教授は、“日本政府が取りだす対策は、2020オリンピック開催地決定を前にして、政治的に急造された小説のような、荒唐無稽なものだけ”としながら、“今は、コンクリートで覆う方法も実行が不可能となった”と言う陰鬱な診断を下している。
日本政府は、事件2か月ぶりに、福島第1核発電所の1,2,3号原子炉全ての核燃料棒が、全部溶け出した‘メルトダウン’状態と言う事を認めた。そして核発電所運営社である東京電力が、2011年5月17日‘冷却正常化ロードマップ改訂版を発表した。
昨年末、日本政府は、‘やっと、これ以上の核分裂が起こらない’<冷温停止>を成し遂げたと発表した。しかし、ソ教授は、“今えられないも、メルトダウンが進行している”とし、“真っ赤な嘘をついたもの”と慨嘆した。
コンクリートで核発電所を覆う方法も、最小限、これ以上メルトダウンが進行されない措置が成された次に可能である。(しかし)2年半が過ぎるまで、冷温停止もさせられなかったと言う状態と言うのだ。
ソ教授は、“現在3000度超える核燃料が溶けながら、1m20p程度になるコンクリート底まで、少しづつ蒸発(気化)し、今は土壌に直接染み込む直前の状況”だとし、“土壌の下には地下水が流れており、食料連鎖(食物連鎖)全体が汚染される危機に置かれている”と警告した。
さらにソ教授は、“福島核発電所事態は、これ以上、日本だけの問題でなく、地球村次元で収拾に出なければならない状況”だと診断した。
ドイツ国営放送が、“福島の状況は、アルマゲドン”と表現した
それだけではない。2012年3月7日ドイツ国営放送ZDFで放映され衝撃を与えたドキュメンタリールポ≪福島の嘘≫は、福島の状況に対し‘アルマゲドン’だと表現した。
ZDFと、インタビューをした専門家達は、福島第一核発電所でメルトダウンが進行されている1,2,3号基より、4号基が最も懸念されると語った。既に建物が飛んで仕舞ったこの場所に、1300個の使用済み核燃料棒が冷却水槽に浸かっているが、これ以上、冷却状態を維持する事が出来ない状況が来るだろうと言うのだ。
こんな憂慮は、既に現実となっている。去る8月25日、東京電力は4号基の使用済み核燃料棒貯蔵所で、約8tの水が、穴があいた配管へ抜け出たと明らかにした。
専門家達は、4号基の使用済み核燃料棒が、追加地震などで管理に失敗を引き起こせば、核燃料が水の外に露出され、核分裂を引き起こし溶ける状況が、手の付けようもない事となる状況を懸念している。
(訳 柴野貞夫 2013年9月12日)
<参考サイト>」
☆原発 特集(反原発関連記事特集)
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