(韓国民衆言論 ハンギョレ 世界ニュース 2015年8月30日付
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/706642.html
“戦争法案粉砕、安倍はやめろ” 怒った市民が国会包囲
−<100万人大行動>の市民団体集会に12万名が参加
東京/文・写真 キル・ユンヒョン特派員
▲写真上 12万人の日本市民が、東京国会議事堂の前で戦争法案廃止と安倍晋三首相の退陣を要求するデモを行った。日本の警察はバスで車の壁を作ってデモ隊の議事堂アクセスを防いだ。[東京/ AP―ヨンハップ(連合ニュース)]
▲写真上 30日午後2時、東京千代田区、国会議事堂前で行われた戦争法案廃止、安倍政権退陣8・30国会10万人、全国100万人対行動」に参加した市民が国会を包囲し、安倍晋三首相の辞任を要求する集会を開いている。(写真/ユン特派員 )
安倍やめろ!ファシストはいらない!
30日午後、雨が降る東京千代田区・日本国会議事堂前に、多数の人波が集まった。東京の地下鉄永田町駅1番出口を基準として始められた人波の行列は、南側に参議院会館と衆議院1・2会館を包んで迂回し、首相官邸の前で東側に折れた後、再び日本国会正門に向かって北上を始めた。
巨大な日本国会の建物が、集団的自衛権の行使を骨格とした安保法制の諸・改正案に反対する市民達の歓声に、文字通り包囲された姿だった。
国会を包囲した市民達は、“戦争は必要ない!”“安倍政権は即時退陣せよ!”などのスローガンを相次いで叫び立てた。
国土交通省の建物から、日本国会の顔と言うことができる国会議事堂の正門側に向かう主要道路まで占拠した市民達は、“安倍、やめろ!”と云う文字が刻まれた大型のバナーを、黒色と白色の風船にぶら下げて、空に浮かべ上げた。国会正門側に向かう主要道路まで占拠した市民達は、“安倍、やめろ!”と云う文字が刻まれた大型のバナーを、黒色と白色の風船にぶら下げて、空に浮かべ上げた。
一人の市民が、演壇に上がり“我々すべてが力を合わせば、安倍政権を打倒することが出来ると言う確信を持って戦って行こう”と語った。
憲政記念館前の道路を疾走していたタクシーの中の乗客達は、集会に参加した市民達に向かって警笛を鳴らし、手を振りまくった。
この日開かれた‘戦争法案廃止、安倍政権退陣10万人、全国100万人大行動’は、安倍政権の安保法制諸・改正案に決死的に反対してきた日本市民社会の力量を総集結した集会だった。この日の集会を企画した‘総がかり行動実行委員会’は、29日付<赤旗>とのインタビューで、“集会に参加すると連絡をして来た市民の数を数える術もない。‘50年ぶりに集会に参加する’と言う人たちもいた。”と語った。
この日の行事には、日本市民12万名が参加したものと集計された。今回の集会を契機にこれから、今度、9月1か月が,狭くは安倍政権の命運、長くは戦後70年の間続いてきた日本の安保政策を決定付ける分水嶺となる展望だ。
まず、自民党・公明党連立与党は、9月27日に終わる今回の長期国会の会期案に、安保法制諸・改正案の最終通過と関連した決断を下す展望だ。
注目しなければならないのは、日本国会法上、定められた‘60日ルール’だ。連立与党は、参議院で60日内に安保法制に対する結論を下すことが出来ない場合には、否決されたものと見て、再び衆議院に法案を持ってきて3分の2の賛成で通過させる‘60日ルール’を選択することが出来る。60日ルールが発動される時期は、9月14日だ。これと関連して佐藤勉自民党国会対策委員長(衆議院)は、8月28日、“(60日ルール適用の為の)準備作業を始める”と、語った。
以後、安倍晋三総理は、無投票連任(再選)が確実視されている自民党総裁選挙が、20日(選挙運動は8日から)実施される。‘アベノミクス’の危機打破の為、経済問題に集中し、長期政権の為の準備に突入する計画だ。
残った変数は、日本の野党と市民達の対応だ。岡田克也民主党代表はこの日の集会で、“違憲的な安保法制を廃止させることが出来るように、全ての野党と結束して行く”10〜20年後に、‘あなた達は何をしたのか?’と言う話を聞かないように、戦って行く”と語った。可能性は高くはないが、野党らが市民達の強い反対世論を背に負って法案廃止に成功すれば、安倍内閣は一気に解散の危機に追い立てられるだろう。
(訳 柴野貞夫 2015年9月3日)
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