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(朝鮮民主主義人民共和国 <労働新聞>2015年1011日付)
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=gisa1&no=213906


        米海兵隊の≪戦陣配置(グアム移転)≫は何を狙うのか


11件の≪安全保障関連法≫によって、≪戦争ができる国≫日本は、(韓国とともに)米国のアジア侵略戦争で、≪犠牲を前提とする直接的な主役の肩代わり≫をさせられ様としている

                                                      軍事評論家 リ・ソン

 米国が,朝鮮半島有事時、我々の打撃範囲から遠く離れて安全を最大限に保障する、戦略的企図をもったグアム移転

この間、米国は、彼等が言うところの≪核脅威の増加≫なるものに対処するという美名の下に、米海兵隊全体兵力の15%程度を、ハワイとグアム島に,究極的に≪戦陣配置≫する計画だとしながら、その一環として、まず日本駐屯海兵隊と家族5000名をグアム島に移す計画が承認された状況だと発表した。

これについて、世間では、アジア太平洋地域を狙う米国の侵略的企図が、さらに本格化されていると言う評判を曝け出している。
米国がありもしない、その誰かの≪核脅威≫なるものを前提として、この様な火遊びを繰り広げる目的が何であるか。
そのひとつは、先ず、米国が、朝鮮半島有事時、我々の打撃圏(攻撃可能な範囲)から遠く離れて、安全を最大限に保障しながら、彼らの戦略的企図を円満に遂行する為だと見る事が出来る。


 2010年2月、沖縄米軍海兵隊の作戦対象は、他でもなく北朝 だと告白した米太平洋軍・海兵隊司令官

周知の様に、沖縄には、米第三海兵遠征団がある。第三海兵師団、第一海兵飛行団、第三海兵軍需支援団、第三遠征戦闘団などで構成された第三海兵遠征団は、≪作戦計画5027≫に従い、有事時、朝鮮半島へ敏速に起動し、海岸上陸作戦で最初に戦闘を展開する米帝侵略軍の増援戦力だ。
去る2010年2月、米太平洋軍・海兵隊司令官が、日本防衛省高位当局者達と会った場所で、≪沖縄米軍海兵隊の作戦対象は、他でもなく北朝鮮≫だと告白した事実は、それだけ、朝鮮半島有事時に最も迅速に武力を展開することが出来る有利な地域が、即ち沖縄米軍基地であり、米国が彼らの侵略目的を実現するのに、この軍事基地をどれほど重視しているかを、そのまま見せてくれる。
ところで、米国がどうして米海兵隊の15%を、沖縄基地ではなく、これより更に遠い,凡そ2000qも遠く離れたグアム島に配置しようとするのか、と言うことだ。それも、沖縄に駐屯している米海兵隊と、家族達5000人を移動までしてだ。

 米軍の安全を最大限に維持し、韓・日の軍事力を、朝鮮半島有事時の突撃隊に位置付けたグアム移転

何よりも朝鮮半島有事時、米国の侵略拠点に無慈悲な打撃を加える我々の強力な対応が恐ろしいからだ。我々の限りなく強力な自衛的軍力を良く知っている米国は、我々と地理的に近い沖縄基地を拠点としてのさばるが、出会う事となる酷い災難が恐ろしく、不安を禁じ得ない有様だ。そこで米国は、少しでも遠い場所に移して置こうと言うのだ。
言い換えれば、彼らの犠牲は減らしながら、戦略打撃手段を利用し、朝鮮半島に対する攻撃を加えようと言う企図から出発したものだと言う事が出来る。
アジア太平洋諸国を侵略する為の軍事戦略基地、要衝地として設けたグアム島は、そんな場所になる事に適合した条件を備えている。
特にグアム島は、朝鮮半島から沖縄米軍基地の次に近い距離にある米軍事基地であることで、ハワイ・オルレスコと共に、≪戦略的三角形拠点≫として、有事時、東北アジアに投入される米軍武力の重要発進基地になっている。
グアム島は、今日、米国の空軍、また海軍基地、各武器貯蔵庫となっており、ここには米軍の核戦略爆撃機≪B−52≫と、核潜水艦が展開されている。
昨年米軍は、‘相対縦深’攻撃のための(訳注―戦闘教義の一種で、前線の敵部隊のみでなく、その後方に展開する敵部隊までを、連続的に目標として攻撃すること)の核、またミサイル基地などを打撃する事を主要任務とするステルス核戦略爆撃機である≪B―2≫まで配置しておいた。
一方、米国国防総省の或る高位官吏は、米国が≪戦略核打撃手段の3大柱≫中の一つと称する、核推進潜水艦の60%をアジア太平洋地域に展開したし、それが≪アジア中心戦略≫或いは≪アジアへの回帰政策≫の一環だと、公然と騒ぎ立てた。それだけではない。これに先立ち、米軍は、去る2013年に、その所謂、誰かの≪挑発≫なるものに対処すると言う口実の下に、グアム島に高高度地域ミサイル防衛体系である≪サド≫を既に配置して置いた状態だ。
この全ての事を、綜合して見る時、米国としては米海兵隊の15%を、グアム島とハワイを始めとする太平洋地域に配置すすることが、沖縄基地よりは全ての側面で、彼ら(米軍)の安全を最大に維持し、戦略的攻撃企図を効果的に保障する事に適合するのだ。
米国が、その所謂、誰かの≪核の脅威≫なるものを前提に掲げ、米海兵隊配置ゲームを繰り広げる裏面には、南朝鮮軍部好戦狂達の好戦的空(から)元気を更にけしかけ、再侵略熱に浮かれる日本の不純な侵略野望に熱い空気を吹き込んで、彼らを朝鮮半島有事時の突撃隊に駆り立てる,より狡猾な下心も込められている。
ご主人を肩に背負って、同族を力でどうかして見ようとする南朝鮮軍部好戦狂達の狂気は、日ごと無謀になっている。彼らは今、我々の核施設を始めとする主要戦略を的軍事施設破壊任務を遂行する≪特殊部隊≫の造作に対してまで騒ぎ立てている。そして、≪斬首作戦≫とか、≪作戦計画5015≫(注―韓国軍と米軍によって、毎年展開されている共和国への武力侵攻計画、即ち韓・米の国家テロ計画である)とか言うものをひけらかしながら、≪ピョンヤン打撃≫を、公然と云々している。この様な無謀な空(から)元気が単純に軍部―好戦狂達の同族に対する敵対感からだけで、出てこないのは自明である。明らかに、米国の息がかかっている為である。

日本自衛隊は、11件の≪安全保障関連法≫で、世界の何処にでも、≪同盟国≫の軍隊が繰り広げる戦争に参加する道を開いた

日本も矢張り同じだ
最近日本が、内外の反対・排撃にも拘らず、≪集団的自衛権≫行使を、法的に固めさせる11件の≪安全保障関連法≫を、強行採決で通過させ、危険な侵略国家に掻き立てる事をしたのも、こんな脈絡の延長線だと見る事が出来る。
実際的に日本が、今回直面する事となる安保危機事態を、他国からの≪直接武力攻撃事態≫の他に、日本に重大な影響を与える≪重要影響事態≫、日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃によって、日本の≪存立危機事態≫に拡大する事によって、自衛隊をして、世界の何処にでも、米軍を始めとする≪同盟国≫の軍隊が繰り広げる戦争に参加する事が出来る道を開いた。
これに依って、日本は≪自衛隊≫を≪専守防衛≫と言う個別自衛権だけでなく、≪集団的自衛権≫の帽子をかぶり、他の国々を攻撃し、侵略する事が出来る軍隊に置き換え、何時でも戦争を出来る事になった。日本のこの様な妄動は、やはり米国の承認が無くては成し遂げられなかったことは、言を待たない。

 米国はアジア侵略策動で、犠牲を前提とする直接的な主役を、韓国と日本に肩代わりさせ様としている

それは、≪安全保障関連法≫を現実化した日本をして、彼ら(同盟軍)の軍事的侵略策動に積極的に同参し,支える様にし, 尚且つ、≪重要影響事態≫とか,≪存立危機事態≫とか言うもの等によって裏打ちされた≪自衛隊≫武力の海外進出要件を、核先制打撃を骨子とする≪適合型抑制戦略≫に符号(一致)するように出来る事となるからだ。
日本の≪安全保障関連法≫には、≪適合型抑制戦略≫と言う、我が共和国に対する侵略的目的に、侍(サムライ)の後裔らを、積極的に駆り立てようとする米国の隠れた意図が敷かれているのだ。
この様な状態から、米国は、内外の非常に大きな懸念と非難の声を無視しながら、日本の≪安全保障関連法≫通過を積極的に煽り、黙認してやったのであり、日本を≪戦犯国≫の立場から≪普通の国≫へ、≪平和憲法≫の拘束から抜け出た、≪戦争ができる国≫を創ったのだ。
南朝鮮軍部の好戦狂達と日本の反動達を、効果的に利用し、得ることが出来る条件がより成熟された今日の現実は、米国をして、その所謂≪核脅威≫なるものを口実とする、北侵略野望実現で、犠牲を前提とする直接的な主役を担当する必要を感じなくなっている。ここから、米国は、米海兵隊の15%を太平洋地域に≪戦陣配置≫する事と同時に、日本にある米軍の一部の力量をグアムとハワイに調節配置しようとするものだ。

 米国主導の≪侵略のトロイカ≫韓・米・日三角軍事同盟

だから、結局米国の下心は、朝鮮半島有事時、南朝鮮軍部好戦狂達と日本を先頭に追い立て、彼ら(米軍)は、後方に退き、見届けながら、後で、全ての熟した獲物を手に入れようとしていると言わなければならない。
全朝鮮半島の支配を狙う米国の胸の底が、少しも変わらなかったと言う事を考慮してみる時、米海兵隊の配置は、結局、朝鮮半島に新しい戦争の黒雲がさらに濃くなっていると言う信号になる。
南朝鮮と日本軍国主義、この二つの好戦勢力を手中に掌握し、≪<韓>米・日3角軍事同盟≫を形成し、侵略のトロイカ(三頭馬車)を追い立てようとする米国の最近の軍事的動きを、鋭意注視する必要性が、即ちここにある。

 しかし米国は誤算している−米国の無謀な挑発は、惨憺たる対価を支払う事となる

最近,米国の或る出版物には、米国が進行したコンピューター模擬戦争で、一度も我々に勝ったことが無いと言う結果について紹介したことがある。
出版物は、非対称戦力、また在来式武器(通常兵器)による戦略戦術的敗北に対する模擬戦争の結果も惨憺たるものであるが、核保有国に、人工地球衛星も思いのまま打ち上げ、戦略潜水艦弾道弾水中発射試験にまで成功した我が共和国の強大な軍事力まで加勢すれば、朝米対決戦は短い時間に米国の完全な没落で、幕を下ろす事になると酷評した。
これはさらに, 米国が≪力の優位≫を占めた≪強大国≫ではなく、先制打撃の選択権も、そんな能力も無いことは無論、無謀な挑発の対価を支払う事となる敗戦国になるだろう事を示唆したものだ。我々は、米国が願うどんな形態の戦争方式にも相手にする、そんな力を持っている。米国は、現実を真っすぐ見なければならず、特に相手をしっかりと知らなければならない。米国が、惨憺たる終末の時刻を少しでも引き延ばす道は、愚かな妄想から1日でも早く目を覚ます事にある。
                                    訳 柴野貞夫 20151016

関連サイト

世界を見る−世界の新聞/安倍の暴走に反対し、韓・日軍事協定に警戒せよ(韓国・労働者連帯 2015年7月23日付)

世界を見る−世界の新聞/韓・米・日−三角(軍事)同盟のために慰安婦ハルモニたちを投げ捨てたパク・クネ(韓国・「労働者連帯」2015年7月6日付)

世界を見る−世界の新聞/朝鮮を狙った米国の核兵器は、どれ程のものなのか (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2015年2月6日〜12日付)

主張/米韓合同軍事演習<キー・リゾブル>は第2次朝鮮戦争の導火線(2013年3月11日)

論考/米国と追随国家の核攻撃から社会主義朝鮮を防衛せよ(2)(2013年3月2日)

論考/米国と追隋国家の核攻撃戦争から社会主義朝鮮を防衛せよ(1)(2013年2月23日)

☆461 朝鮮半島での核兵器使用計画は、いまだに維持(韓国・オーマイニュース 2014年10月9日付)

☆ 218 日本は口を閉ざしているが、韓国戦争(朝鮮戦争)の参戦国だ (韓国・ハンギョレ 2010年6月29日付)

☆345 暴露された<合同非在来戦機動軍>の正体 (韓国・統一ニュースコム 2012年6月4日付)