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(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞 20151018日付 公式文書)

http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-10-18-0012


朝鮮停戦協定の固定化から無条件の平和協定締結に変える、朝鮮民主主義人民共和国の米国に対する提案

‘対決と緊張激化の悪循環を断つのは、停戦協定を平和協定に変えることを、全ての問題に先行させる事にある’


                   朝鮮民主主義人民共和国 外務省声明

                                              2025年10月17日


知られている様に、我々はこの間、国連第70回総会で、朝鮮休戦協定を平和協定に交替する事に対する公明正大な立場を再び明らかにした。

これは、朝鮮半島で、現実的な脅威として提起されている戦争勃発の危険を除去し、恒久的な平和的環境を用意しなければならない切迫した要求から、出発したものだ。
小さな偶発的事件が、直ちに一触即発の危機局面に拡がった去る8月の朝鮮半島情勢は、現停戦協定では、これ以上衝突と戦争危機を防ぐ事は出来ないと言うことを、最終的に証明してくれる。
我々の平和愛好的立場と堅忍不抜の忍耐性に依って、北南間に辛うじて合意が達成されたが、それがそのまま、維持されたり、履行されるだろうと言う保障はその何処にも無い。
合意の当事者である南朝鮮当局は、南朝鮮にある、そのいかなる武力に関する統帥権も持つことが出来ないのであり、米国が主導する合同軍事演習も、拒絶することが出来ない立場に置かれているからだ。
今一度、更に緊張が激化され、軍事境界線上で衝突が起これば、誰も統制する事が出来ない全面戦へと確定されるであろうことは、火を見るより明らかだ。
朝鮮半島問題解決の為の、今までの話し合いの過程は、平和協定締結を前に立てなくては、米国を含んだ関係諸国の関心事となっている他のどんな問題も、解決出来ないと言う事を見せてくれた。
我々は過去時期、非核化問題を、まず論議しなければならないと言う関係諸国側の主張を考慮し、六者会談で、非核化論議をまずして見る事もしたし、また、核問題と平和保障問題を同時に論議してみる事もしたが、失敗を免れなかったのであり、例え一時、部分的合意が達せられた事があったとしても、その履行には、移ることは出来なかった。
最大の主たる原因は、米国の対朝鮮敵対視政策が継続され、その基本表現である大規模合同軍事演習強行と、核打撃手段の南朝鮮への搬入など、軍事的挑発行為が周期的に、あらゆる話し合いの雰囲気を壊し、朝鮮半島情勢の緊張だけを高めているところにある。
対決と緊張激化の悪循環の環を、決定的に断ってしまうには停戦協定を平和協定に変えることを、全ての問題に先行させなければならないと言う事が、我々が探し出した結論だ。
朝鮮半島で平和を保障する方途は、唯二つだけだ。一つは、核兵器を中軸とする我々の自衛的国防力を、あらゆる分野で強化し、米国の増大する核脅威と戦争挑発を抑制して行く冷戦の方法だ。今、停戦状態にある朝鮮半島で、全面戦争が防止されているのは、全的に我々の核抑制力の御蔭である。
もう一つの方途は、米国が対朝鮮敵対視政策を放棄し、我々と平和協定を締結する事に応ずる事で、信頼に基調した真情で恒久的な平和を樹立していくことだ。
停戦協定を平和協定に変える問題は、何よりも、米国がまず、勇断を下さなければならない問題であり、朝・米間に、まず原則的合意を見なければならない問題だ。
国連も、平和協定締結を積極的に支持・鼓舞する事で、朝鮮半島で一つの成員国(朝鮮民主主義人民共和国)と≪国連軍司令部≫が交戦関係にあると言う、非正常な事態にけりをつける事を、自分たちの持ち分としなければならない。
朝・米間に信頼を醸成し、当面する戦争の根源を除去することが出来れば、核軍備競争も究極的に終息させる事が出来るのであり、平和を強固にして行くことが出来る。
米国はまた、平和協定締結問題を、やたら(理屈抜きに)回避する考えをせずに、慎重に正しい選択をしなければならない。
朝鮮半島の情勢が、重大な転換期に入った今日に来てまでも、米国が平和協定締結問題にそっぽをむいたり、条件付を打ったり式で、出てくるのであれば、我々に対する敵対視政策を放棄する意思が無い事を、世に全て曝け出す事になるだろう。
米国が、あくまで他の道を固執すれば、朝鮮半島で見る事となるのは、我々の無限大の核抑制力が次第に強化されて行く事であり、ぶつかる事となるのは、米国が願うそのどんな形態の戦争にも喜んで相手をしてやる我々の革命的武装力でしかない。
                                    訳 柴野貞夫 2015113

<参考サイト

☆朝鮮半島と、世界平和保障のための先決条件(朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2015年10月24日付)