(韓国民衆言論 <統一ニュース>2016年7月15日)
中国(人民解放軍) “韓国へのサード配置は、アジア版・キューバミサイル危機の再現”と規定
1962年・米ソの核戦争危機を生んだ<キューバミサイル危機>の再現”と警告
中国人民解放軍が運営する[中国軍網]が、14日、“米国のサード(THAAD―高高度核防衛ミサイルシステム)の韓国配置は、‘アジア版キューバミサイル危機’だと規定した。
このサイトは、記名コラム形式で、2000マイルに到達するサードの]バンドレイダーの探知範囲の中に、中国の華北と華東、渤海と黄海、東海(東中国海)は無論、ロシア極東まで入っていく点を挙げ、朝鮮の核・ミサイルに対応するもので、‘第三国’に向けられたものではないと言う説明を“全くの虚偽”だと一蹴した後、つぎの様に明らかにした。
中国軍の一部で、韓・米のサード配置問題を、1960年代初の米・ソ間の、核戦争直前まで行った<キューバミサイル危機>と同じ水準で受け入れていると言う意味だ。
[中国軍網]は、“今後、中・米関係は、危機乃至は衝突へ引きずられて行き、今後中国の潜水艦弾道ミサイルに対する前線観測機になるものであり、米国の対中ミサイル迎撃能力は増々高くなるだろう”と懸念した。
習近平・中国国家主席とウラジミール・プーチンロシア大統領が、6月23日と24日、二度にわたって発表した共同声明で、“域外勢力が、強引な理屈を並び立て、ヨーロッパとアジア太平洋で、ミサイル防衛(MD)体系を配置することに、強く反対”した理由でもある。
中国、対韓政策を根本的に見直し対朝鮮関係の改善を示唆
[中国軍網]は“強力な反対にも拘らず韓・米がサードを配置した以上、中国とロシアから強い対応を招来するだろう”とし、“双方の間の戦略的信頼の他に、経済、また多国間協力を始めとする広範な領域で,対国間の直・間接の対決は無論、新しい段階の軍備競争を触発することになる”と見通した。
特に、“韓国が米国の要求に同意した以上、中国との全面的な関係に直接的影響は無論のこと、中国の対北政策にも深い影響があるだろう”し、“(韓国は)自らの安全に危険を招いた”と非難した。
“今後、強大国間に衝突が発生すれば、どんなMD体系でも、中国とロシアのミサイルを遮断することは出来ないだろう”
[中国軍網]は“元も子も無くしてしまう”と言う言葉があるように、韓・米がこの問題で意地だけを張るなら、中国とロシアの対応措置による悪い結果を推し量る事は難しいのであり、彼らがどの様にやり遂げ様とするのか、見守るものだと警告した。
15日付<環球時報>も、記名コラムを通じて、“米国が中国とロシアの門の前で、ミサイル防衛の壁を積み上げ、戦略的不安定を醸成した以上、中国とロシアは(それに)見合う措置を取り、[中・露版戦略的再均衡]を実施しなければならない”と促した。
ロシアが欧州地域で、新型大陸間弾道ミサイルと極超音速巡航ミサイルで、米国と北大西洋条約機構(NATO)のMD構築に対抗して[再均衡]をはかったと同様に、中国も東北アジアで、無人機と極超音速兵器の配置を急ぐべきだと提案した。
これに先立ち、去る9日、王毅中国外交部長は、“我々は、韓国の友人達が、サード配置が本当に、韓国の安全と半島の平和安定実現に有利なのか、半島の核問題解決に手助けとなるのか、冷静に考える事を願う”としながら、“大きな失敗を避けなければならない”と警告した。
(訳 柴野貞夫)
<参考サイト>
☆458 NATOの東進政策 がウクライナの危機を深化させている (韓国・チャムセサン 2014年3月15日付)
☆457 NATOは平和ではなく戦争を挑発してきた (韓国・チャムセサン 2014年9月9日付)
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