|
（世界の新聞／「南北首脳、板門店宣言を発表」 ミンプラス 2018年4月27日付）
http://www.minplus.or.kr/news/articleView.html?idxno=4966
南北首脳、‘韓半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言’を発表
▲（写真上） パンムンチャム―「平和の家」（南朝鮮側）での両首脳
▲（写真上） “平和と繁栄を植える”と刻まれた記念碑の前に立つ両首脳（後ろに永遠の平和と繁栄を象徴する松の木が植樹された。（訳者による解説）
新しい平和の時代の到来を8000万の我が同胞と全世界に厳粛に闡明する
ムン・ジェイン大統領とキム・ジョンウン、朝鮮国務委員長は27日、板門店の平和の家で「韓半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言」を採択し、直接共同発表した。
午前100余分の会談と、午後30余分談話した結果を、①南北関係の改善、②軍事的緊張状態の緩和、③恒久的で強固な平和体制の構築、この三項目で合意し、発表したものである。
［全文］ ‘韓半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言’
大韓民国ムン・ジェイン大統領と朝鮮民主主義人民共和国のキム・ジョンウン国務委員長は、平和と繁栄、統一を念願する全同胞の一致した志向を込めて、韓半島の歴史的な転換が起こっている重要な時期に、2018年4月27日に板門店「平和の家」で南北首脳会談を行った。
両首脳は、韓半島に、もはや戦争はないであろう、新しい平和の時代が到来したことを、8000万の我が同胞と、全世界に厳粛に闡明（明らかに）した。
両首脳は、冷戦の産物である、長い分断と対決を一日も早く終息させ、民族の和解と平和繁栄の新時代を果敢に開いて行き、南北関係をより積極的に改善し、発展させて行かなければならないと言う、確固たる意志を込めて、歴史の土地、板門店で次のように宣言した。
１．南と北は、南北関係の全面的であって画期的な、改善と発展を遂げすることにより、切断された民族の血脈をつないで、共同繁栄と自主統一の未来を早めていく。
南北関係を改善し、発展させることは、全同胞の一様な望みであり、これ以上先送りできない時代の差し迫った要求である。
① 南と北は、私たちの民族の運命は、私たち自身決定するという民族自主の原則を確認し、既に採 択された南北宣言とすべての合意を徹底的に履行することにより、関係改善と発展の転換的局面を開 いて行く事にした。
② 南と北は、高位級会談をはじめとする各分野の対話と交渉を早期に開催して、首脳会談で合意さ れた問題を実践するための積極的な対策を立てて行く事にした。
③ 南と北は、当局間協議を緊密にし、民間交流と協力を円滑に確保するために、双方の当局者が常 駐する南北共同連絡事務所を、ケソン（開城）地域に設置する事にした。
④ 南と北は、民族の和解と団結の雰囲気を盛り上げていくために、各界各層の多様な協力と交流、往 来と接触を活性化する事とした。
内部では6.15（訳注―2000年6月、キム・デジュン大統領時、北・南共同宣言）をはじめ、南と北に同じ 様に意義がある日を契機に、当局と国会、政党、地方自治団体、民間団体など各界各層が参加する民 族共同行事を積極的に推進して、和解と協力の雰囲気を盛り上げさせ、外では2018年のアジア競技 大会をはじめとする国際競技に、共同で進出し、民族の英知と才能、団結した姿を全世界に誇示するこ とにした。
⑤ 南と北は民族分断で発生した、人道的問題を早急に解決するために努力し、南北赤十字会談を開 催し、離散家族・親戚の再会をはじめとする諸問題を協議解決していく事とした。
当面する８．１５（光復節―日本からの独立を祝する日）を契機に、離散家族・親戚の再会を進める事と した。
⑥ 南と北は、民族経済の均衡的発展と共同繁栄を達成するために10.4宣言（2007年、ノ・ムヒョン大 統領時）に合意された事業を積極的に推進して行き、主に東海線と京義線鉄道と道路を接続して、近 代化して活用するための実践的な対策を取って行く事にした。
２．南北は、韓半島で尖鋭な軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するために共同で努力していくものである。
朝鮮半島の軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を解消することは、民族の運命にかかわる非常に重大な問題であり、私たち民族の平和、安定した生活を保障するための要となる問題である。
① 南と北は、地上と海上、空中をはじめとするすべての領域で軍事的緊張と対立のもととなる相手の 一切の敵対行為を全面停止することにした。
当面、5月1日から軍事境界線一帯で拡声器放送とビラ散布をはじめとするすべての敵対行為を停止 し、その手段を撤廃し、これから非武装地帯を実質的平和地帯にしていくことにした。
② 南と北は、黄海の北方限界線一帯を平和水域にして偶発的な軍事的衝突を防止し、安全な語活 動を確保するための実際的な対策を立てて行く事にした。
③ 南と北は、相互協力と交流、往来と接触が活性化されることによる、さまざまな軍事的保障対策を 取ることにした。
南と北は双方の間に提起された軍事的問題を遅滞なく協議解決するために、国防部長官会談をはじ めとする軍事当局者会談をよく開催し、5月中に最初に将官級軍事会談を開くことにした。
３．南と北は、朝鮮半島の恒久的であって強固な平和体制の構築のために、積極的に協力していく。
韓半島から、非正常な現在の停戦状態を終息させ、しっかりとした平和体制を樹立する事は、これ以上先送りできない歴史的課題である。
① 南と北は、そのどんな形態の武力も、互いに使用しない事に対する、不可侵合意を再確認して遵 守して行く事とした。
② 南と北は、軍事的緊張が解消され、お互いの軍事的信頼が実質的に構築されるに従って、段階的 に軍縮を実現して行く事にした。
③ 南と北は、停戦協定締結65年になる今年に、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換し、恒久 的であって強固な、平和体制構築のための南・朝・米3者、または南・朝・米・中の4者会談の開催を積 極的に推進して行く事とした。
④ 南と北は、完全な非核化を介して、核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した。 南 と北は、北側がとっている主動的な措置が、朝鮮半島の非核化のために非常に意義があり、重大な措 置だと言う事に対し、認識を共にして、今後、それぞれ、自己の責任と役割を果たす事にした。
南と北 は、朝鮮半島の非核化のための国際社会の支持と協力によって、積極的に努力して行く事にした。
両首脳は、定期的な協議と直通電話を介して、民族の重大事を頻繁に真剣に議論して信頼を強固にし 、南北関係の持続的な発展と、韓半島の平和と繁栄、統一に向けた良い流れをさらに拡大して行く為に 、共に努力することにした。
当面、ムン・ジェイン大統領は、今年の秋に平壌を訪問することにした。
2018年4月27日
パンムンチョム
大韓民国大統領ムン・ジェイン、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長キム・ジョンウン
（訳 柴野貞夫 2018年4月27日）
|
