朝鮮民主主義人民共和国 祖国統一委員会<ウリミンジョクキリ>2016年7月29日付)
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=ugisa1&no=114826
天文学的な≪サード≫配置費用、くび木は誰が担ぐのか
米軍<サード>配置は、莫大な南朝鮮人民の犠牲によって進行している
▲写真 慶尚北道星州郡 星州邑の星州郡庁前の住民抗議行動(出処―ハンギョレ)
「星州も、どこにもTHAADは必要ない」と激しく抗議−小中高生800人余が早退し集会に参加
15日午後、慶尚北道星州(ソンジュ)郡星州邑の星州郡庁前で住民がファン・ギョアン首相とハン・ミング国防部長官が乗ったマイクロバスの行く手を塞ぎ、住民同意もなく、一方的に強行決定されたTHAAD配備の撤回を要求し、激しい抗議行動をしている。<サード>砲台に設置されるレーダーは、強力な電磁波を出し、健康被害や、農作物被害が想定されている。前方3.6kmまで統制された人員しか入ることは出来ず、5.5qまでは、爆発物を搭載した航空機の飛行が禁止されている。全国甜瓜の70%を生産する星州郡農民の怒りは天を突いている。
天文学的に膨大な≪サード≫配置費用の負担は、南朝鮮人民の血税で賄われるのだ
今日、南朝鮮保守当局の、反人民的で事大売国的な≪サード≫配置の決定と関連して、内外の非難と糾弾が、日毎高まっている。
それにも拘わらず、執権者を含めた南朝鮮保守当局は、≪サード≫が≪無害である事≫と、周辺国(中国、ロシア)と≪無関係である事≫を強弁し、舌の根が乾かぬ内に嘘を憑くのに余念がない。
しかし、≪サード≫配置が、必然的に東アジアの新冷戦をもたらすものであり、それによる南朝鮮人民達の被害は、明状し難いものとなるだろうと言う事は、余りにも明白である。他のことは置いて、直ちに、南朝鮮人民達の足元に落ちた火となっている、天文学的な金額の≪サード≫配置の費用だけについて見てみよう。
今回、米国と南朝鮮は、≪サード≫を来年末まで慶尚北道星州(ソンジュ)郡星州邑に配置する事と決定した。ところが、米国会上院が通過させた、来年の米国防予算案には、南朝鮮に配置する≪サード≫の費用と関連した予算がない。
3億6千万USドルの≪サード≫項目予算がある事はあるが、それは米国が現在、保有している≪サード≫を維持する為の予算だけだ。更には、米軍は2012年から悪化した経済危機によって、今後10年間4700億USドルの国防予算を削減しなければならない状態にある。
従って、来年に南朝鮮に配置する、≪サード≫に掛かる追加費用に対する予算編成は、夢にも見る事が出来ないのが、米国の現状況だ。
今、南朝鮮の保守当局は、毎年、南朝鮮を強占する米帝侵略軍に捧げる≪防衛費分担金≫から、一部が≪サード≫展開費用として回されると言う、顔を赤らめる様な事実に気付かず、騒ぎ立てている。≪まず、色々に利用する≫と言うが、突き詰めれば、民心を欺瞞する為の言葉遊びに過ぎない。実際、南朝鮮・米国―行政協定によって支出する米軍維持費の金額が、2019年から新しく決定される事となる。
問題は、それと関連した予備会談が今年から進行されるものと予測される状況で、米国が、それを機会として≪サード≫と関連されるあらゆる費用、即ち、展開、運営、維持などの資金助成と関連した問題を論議に加えることで、強圧的に続けて飲ませるのは言うまでもない。
今まで、米国が自国の利益の為に、何でも一方的に≪要求≫をすれば、南朝鮮が莫大な損失を見ながらでも、ご主人の≪要求≫を盲目的に≪執行≫して来たと言うことは、公認された事実であり、また、その他にはなれないと言うのが、≪韓米同盟≫の枠で存在する米国と南朝鮮間の上下関係だ。南朝鮮保守当局が騒ぐ、その所謂≪<韓国>の為の<サード>≫という貧しい弁明には、米国の強要にカッコウの声の一言も出すことが出来ない可哀想な境遇を覆い隠そうとする胸の内が組み敷かれている。
結論的に言えば、≪サード≫配置に要する莫大な費用を、米国でなく、即ち南朝鮮人民達の血税で充当する事となる。
夏季に、今日の南朝鮮は無論、海外の専門家達も,(サード)一台の砲台当たり、15〜20億USドルに達し、迎撃ミサイル1基当たり1100万USドル程度である≪サード≫の費用を、米国が米帝侵略軍の≪防衛費分担金≫と結び付けて要求すれば、南朝鮮が受け入れる他はない立場に置かれたと評している。
≪サード≫配置の、客観的要因による経済的被害、そこから招来される民生破綻も南朝鮮人民達を、抜け出る事が出来ない不幸と苦痛に追い込むこととなるだろう。
南朝鮮で、保守執権輩党の≪サード≫配置決定に反対する各階層の闘争が、毎日の様に広範に繰り広げられているのは、あまりにも当然だ。
民心は天意である。南北関係を完全な破局に追い込んで、朝鮮半島の平和と安定を破壊し、東北アジア地域の軍事的緊張と軍備増強をもたらす≪怪物≫である≪サード≫を、南朝鮮に引き入れ様とする傀儡保守輩党の反民族的な妄動は、その代価をきっちりと払う事となるだろう。
(訳 柴野貞夫 2016年7月31日)
<参考サイト>
☆民衆闘争報道/経ヶ岬・米軍Xバンドレダー基地は何処にもいらない(2013年12月15日)
☆民衆闘争報道/米軍Xバンドレーダー基地建設反対4・20現地集会(2014年4月20日)
☆民衆闘争報道/経ヶ岬・米軍Xバンドレーダー基地反対 9・28全国集会 (2014年9月28日)
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