(朝鮮中央通信 「地質学的に見た朝鮮の富源」2017年11月24日付)
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=igisa1&no=1143501&pagenum=11
地質学的に見た朝鮮の富源
朝鮮には無尽蔵の自然富源(天然資源)がある
“金銀財宝いっぱいの伝説の国”―朝鮮
記者と会った国家科学院地質学研究所教授、博士、チェ・ウォンジヨンは地質学的に見る時、我が国には極めて豊かな地下資源が埋蔵されていると言い、この様に語った。
数十億tの鉄鉱石と無煙炭、有煙炭と共に、有色金属と希有金属、そしてマグネサイト、黒鉛、苦灰石(ドロマイト)の様な非金属資源が多く埋蔵されている。地中には、500種以上の鉱物がある。その中で、ホルトン石(忽洞石)、スアナイト、サンパルトン石(上八洞石)など、六種の鉱物は、国で初めて発見されたものである。
科学者達は、現代的な手段と方法を利用し、 ソヘ(西海)カプムン付近と、チャガンド(慈江道)を始めとする色んな地域で、36憶年前に形成された岩石と鉱物を確定する事で地殻の悠久性を明らかにした。
ムサン(茂山)鉄鉱床は、29〜27憶年前に形成された。黒鉛鉱床の大部分は、25憶年前に、リョンヤン(龍陽)と、テフン(大興)マグネサイト鉱床、コムトクの鉛、亜鉛鉱床をはじめとして、タンチョン(瑞川)、ホチョン(虚川)地区の大部分の非鉄金属鉱床は、20憶年前に形成された。テホンタングン(大紅丹郡)には、約1000年前にペクトゥサン(白頭山)の浮石が噴出する時に形成された、良質の珪藻土鉱床もある。
36億年前から、現在までの異なる時代に生まれた、いろんな豊かな資源によって、昔から朝鮮は“金銀財宝いっぱいの伝説の国”と呼ばれて来た。
マチョンリョン(摩天嶺)構造体は、世上(世界)に向かって誇るだけの地質構造帯だ。このマチョンリョン(摩天嶺)構造体には、世界的に有名なマグネサイト、鉛・亜鉛、銅、金、鉄など、極めて大きく、多様な資源がある。三面が、海で取り囲まれている事によって、我が国はより一層豊かな地下資源を持つこととなった。
今日、国の自然富源は、朝鮮労働党の指導によって、人民経済の自立性と主体性を強化する事に積極的に貢献している。
(訳 柴野貞夫 2017年12月22日)
[解題]
ロシア・政府系インターネット言論、朝鮮の石油資源と安保理制裁を論ず
「朝鮮は、石油資源大国。サウジに匹敵する600〜900億バーレルの埋蔵量
安保理制裁の「石油禁輸措置」は、朝鮮が自国の原油生産に多くの努力を傾けるだけである
ロシアの政府系インターネット言論媒体である「スプートニク」は、9月11日の国連安保理が、朝鮮の最近の核実験に対する制裁・「原油禁輸措置」を決定したことに対し、その翌日、“朝鮮が「原油禁輸措置」を恐れない三つの理由”と題する、ロシアの朝鮮問題専門家で、政治分析家・ドミトリーベルコツロブ(Dmitry Verkhoturov)の分析を掲載している。
安保理<制裁>と原油禁輸措置は、失敗する他ない
●第一の理由
朝鮮民主主義人民共和国の貿易省(対外経済省)が独自推定した所によると、北の石油埋蔵量は600〜900億バレルに達する。 このような評価は、概算して見たものだが明確な根拠がある。
1992年以来、オーストラリアのビーチ・ペトロリアム(BeachPetroleum
NL)、スウェーデンのタウルス・ペトロリアム(Taurus PetroleumAB)、そして、マレーシアの系プスピタエマス(Puspita EmasSdn)など、数多くの石油会社が、朝鮮で地質探査作業を行った。 そして、このような調査を通して、北に炭化水素(hydrocarbon)が存在することを確認した。
1998年、イギリスの会社であるソコインターナショナル(SOCO International PLC)は、朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)が、ルーマニアから引き受けた掘削装備を利用し、北の潜在的な油田の一つに、4,300mの深さの油井を掘削した。 2004年,東海上の大陸棚を探査した英国の会社であるアミネクス(Aminex PLC)は、その敷地に約40〜50億バレルの原油が埋蔵されていることを確認した。
似たような時期に、モンゴルの会社であるエイチビオイル(HBOil)は、平壌の南の地域での探査活動を繰り広げ、22個の油井を掘った。 油井の多くは、原油を含有していたし、北が各油井で、一日平均75バレルを抽出することができた。
●第二の理由
朝鮮指導部は、石油探査の最高の難工程では、外国の石油会社を活用した。
しかし、一度炭化水素堆積物が確認されて、石油やガスの最初の部分が抽出されると、北は、さまざまな口実を掲げて契約を解約し、自力で現場を続け探査した。
●第三の理由
朝鮮は、1991年以前に、旧ソ連やルーマニア産の掘削装置を多数確保した。北が掘削装備を持っていることはあり得ないと言う判断は,ありふれた誤解である。
1998年、朝鮮で行われたソコインターナショナル(SOCO International PLC)の探査作業で使用された装置は、4000〜4500mの深さの油井を掘削することができる。 また、装置が摩耗しても、朝鮮が独自に複製装置を作ることは十分に可能である。
朝鮮の発達したエンジニアリング産業を考える時、北がルーマニア掘削装備を複製して、近代化し、容量を増やし、スペアパーツなどを生産することは難しくない。
北が新しいミサイルと核兵器の生産に関心を払うことと同じくらい、エネルギー問題にも多くの関心を傾ける可能性が高い。
北は、2001年から2002年まで、モンゴルの会社が掘削した油井を含め、自国の油田からの石油の抽出を既に開始したと推定できる。 また、一日75バレルの生産能力を備えた油井は、年間2万7000バレルを生産し、10個の油井が年間27万バレル(3万7800トン)を生産することができる。これは、極めて最小限であり、北朝鮮は、より多くの石油を保有している可能性が高い。
結局、石油禁輸措置は、朝鮮が自国の原油生産に多くの努力を傾けることになるだけである。北の石油埋蔵量は600〜900億バレルに達すると考えられる。
朝鮮は世界一の鉱物資源を持つ、豊かな国である。
●ウラン鉱石
採掘可能な確認埋蔵量 推定400万トン(韓国統一省、日本原子力産業会議推定) 埋蔵量のナンバーワンであるオーストラリアを上回る可能性がある。
●石油埋蔵量
西海に限定しても600億バーレル (世界第4〜5位)
●金の埋蔵量
2000t (世界第10位)
●石炭埋蔵量
225億t (世界第5位)
●鉄の埋蔵量
5000億t (世界の年間需要の357年分に相当)
●マグネサイト
40億t (世界第1位〜2位)
●黒鉛
200万t (世界第3位)
●タングステン
16万t (世界第6位)
他に、レアメタル、アルミ、亜鉛など、希少資源が多数ある。
(以上、中国海洋石油総公司、韓国鉱物資源公社、米地質資源調査局他の推定資料による。)
<参考サイト>
☆朝鮮が「原油禁輸措置」を恐れない3つの理由(韓国・ミンプラス 2017年9月13日付)
http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_shinbun_593.html
☆論考/「社会主義・朝鮮の崩壊を妄想し、67年間に亘って核威嚇を繰り返してきた米帝国主義の対北政策の敗北」(柴野貞夫時事問題研究会)
http://vpack.shibano-jijiken.com/sekai_o_miru_sekai_no_jousei_60.html
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